小林さんら(左から2人目)卸売業者と下京民商の伊藤さん(左端)、共産党の鎌野敏徳市議(右から2人目)

 京都市下京区の京都市中央卸売市場第一市場に隣接する場外市場の卸売業者らが、「地上げ」に合い、長年の裁判闘争などを通じて業者を支援してきた日本共産党への支持をこぞって表明しています。

 問題の発端は、場外市場の土地(約3800平方㍍)・建物の所有権が2014年、JA京都市からJA京都中央会の中川泰宏会長の長女や次男らが営む「伊藤土木」に移転したことからです。

 伊藤土木は、卸売業者(当時、25人)の退去を狙い、水道の止水、駐車場の強制封鎖などの悪質な「地上げ」攻勢を行いました。これをめぐって、伊藤土木と卸売業者らによる裁判闘争が最高裁まで続き、卸売業者の勝訴が今年6月、確定しました。

 現在、場外市場の卸売業者12人でつくる「市農協市場連合会自治会」会長の小林悟さん(57)は「下京民商会長の伊藤泰浩さんらの支援があったからこそ。共産党も節々に力添えしてくれ、感謝してもしきれない。それに共産党は野党共闘で政権を取るという。気概を感じるね。みんな今度は共産党」と言います。

元凶はアベノミクス

 今回の「地上げ」の背景には、安倍元首相が掲げたアベノミクスによる地価上昇がありました。政府の戦略を受け、京都市は14年に、中央市場を含む一帯の再開発方針を提起。翌15年には、一帯の規制緩和を実施したため、周辺の公示地価は5年後には約1・3倍に上昇していました。

 アベノミクスの流れに抗して勝ち取った勝利――。鶏肉を扱う本間辰彦さん(69)は「大企業ばかり応援の自民党政治をもう変えてもらわんとあかんでしょ。地元零細業者を守るためにも共産党、ここ1区ではこくたさん、頑張れ」とエールを送りました。