戦前から朝鮮半島にルーツを持つ人々が多数住む宇治市ウトロ地区での放火事件を巡り、「京都市役所前座り込み行動」は2月14日、同事件は民族差別に基づくヘイトクライム事件として声明を出すことなどを求める西脇隆俊知事への要求書を府に提出しました。

 要求書では、国・府・宇治市のいずれもウトロ地区住民の生活と権利を保障してこなかったとし、土地の所有権を口実に立ち退きを迫る企業により「不法定住」のレッテルが張られた、と指摘。知事自ら在日朝鮮人・韓国人へのヘイトクライムの根絶とあらゆる民族差別の解消に向けてとりくむことを求め、具体策として知事が今回のヘイトクライム事件を許さないとする声明を出すことなど、8項目を挙げています。回答期限は3月14日。

 要求書提出に立ち会ったメンバーからは「府が在日朝鮮人・韓国人に対する差別解消に取り組んでこなかったから、今回のような事件が起きた」「このような事件が起こることは日本人としてはずかしい、何とかしてほしい」「ヘイトスピーチ解消法は罰則規定が不十分。府は再発防止に向けて取り組んでほしい」などの意見が出されました。