成清義之さん

 かじかわさんとは城陽市立今池小学校でともに仕事をしました。同僚からうらやまれるほど子どもに人気があり、保護者からの信頼も厚かったです。

 子どもの要求や願いにどう寄り添うか腐心していました。当時、今池小では遠足におやつは禁止でしたが、彼はあえて「必要ちゃうか」と問題提起し、2回も学年集会を開くことにしました。

 子どもらに本音を出させ、議論を通じて規則は作り上げていくものだと学ばせようとしていました。

 生徒指導でも、問題行動を起こした子どもを頭ごなしに叱るのではなく、「どうしたんや」と聞き役にまわり、生活の苦しさから満たされない心情に寄り添っていました。頻繁に家庭訪問し、教育懇談会など、とにかく地域によく出かけていました。

 新しい教育実践にも積極的に挑戦していました。当時、流行し始めた民舞「みかぐら」を真っ先に学び、運動会で仕上げていました。また、最後に5年生を担任したとき、学年合唱とともに学年による器楽演奏も呼びかけ、「6年生を送る会」で「ロッキーのテーマ」を完成させていました。

 かじかわさんは京教組の専従になり、子どもたちが6年生に上がるとき担任は出来ませんでしたが、彼らは卒業するとき、かじかわ先生に学んだ「ロッキーのテーマ」を演奏し、かじかわ先生が好きだった「君よ心の舵をとれ」を合唱しました。

 人を人として大切にし、新しいことに挑戦して現状を変える。まわりのみなさんとつながり、輪を広げ、教育や政治を良くすることに、力を注いてきたかじかわさん。彼こそ、次代の京都のリーダーにふさわしい人です。

城陽市立今池小学校時代のかじかわさん