「痴漢は犯罪です」京都市営地下鉄でテロップ 共産党論戦で前進 鉄道警察隊「相談増の効果も」
京都市営地下鉄のホームの発車標(発車案内)のディスプレイに、「【痴漢は犯罪です】痴漢や盗撮等でお困りの方は鉄道警察隊レディース相談所075・682・0913へご相談ください!」の電光掲示が流れるようになっています。これは、日本共産党京都市議団の議会論戦を受けて、加害抑制の呼びかけに前進させたものです。
日本共産党京都府委員会ジェンダー平等委員会と同党府議団・京都市議団が、今年、受験シーズンの痴漢対策強化の申し入れで、京都府警や京都市交通局などと懇談し、同時進行で対策強化が進んできた中の一つ。
2月1日の市交通局との懇談では、痴漢対策の啓発活動で、「痴漢や盗撮の言葉は使用していない」「迷惑行為としている」として、今後、言葉の使用は検討したいと回答していました。
2月の入試シーズンには、【鉄道警察隊からのお知らせ】として、「痴漢等の迷惑行為でお困りの方は…」との相談案内のテロップが表示され、「痴漢」の言葉を使用。その後、【痴漢は犯罪です】…の現在のテロップが表示されています。
市交通局の担当者は、市議会の答弁で理事者が、「痴漢は犯罪行為」との認識を示したことを基に、内容を検討したと言います。
3月の質疑で日本共産党の山本陽子議員が、痴漢対策に関して取り上げ、「人権に関わる許されない犯罪だとの認識で対策強化を」と求めたのに対し、理事者が「許されない犯罪行為」と述べ、被害撲滅の取り組みを行うと応じていました。
電光掲示の表示期間は当初、対策強化月間の5月で終了予定でしたが、京都府警察本部鉄道警察隊からの要請を受け、6月も継続しています。
鉄道警察隊では、4~5月の痴漢、盗撮などの相談件数が増加。担当者は、啓発ポスターやテロップを見て電話したケースが多く、「一定、効果が出ている」と判断し、啓発の継続を要請したと言います。
市交通局も「役に立っているのなら意味がある」と述べ、表示啓発を継続する意向です。