昨年の展示の様子

 織田信長の時代に南蛮寺が建てられた中京区姥柳町にあった祇園祭・布袋山の2025年の巡行参加を目指す一般社団法人祇園祭布袋山保存会は布袋山の関連資料の展示を7月2日(土)から7日(木)まで、京都市下京区のひとまち交流館京都1階展示室で開催します。

 「八坂神社文書」には、布袋山は、祇園祭(祇園会)が応仁の乱による中断を経て1500年(明応9年)に復興された際、前祭の山として巡行したと書かれています。

ところが、宝暦年間(1751~64)、巡行に参加しなり、1788(天明8)年の大火で布袋尊と二童子を残して消失し、休み山になったとみられます。

 2004年以後、布袋尊と二童子を展示公開する居祭りを継続。05年には、護符の版木が見つかり、06年には17世紀初期に製作され、中国の説話にもとづき桃源郷で子どもらが遊ぶ様をあしらった懸装(けそう)品が川島織物(京都市左京区)で発見されました。

 発見された懸装品は、山の後部に掛ける見送り。同保存会では他の懸装品のデザインについて、同町にあった南蛮寺に関わるものに、と狩野永徳の弟・宗秀が描いたとされる「都の南蛮寺図」(神戸市立博物館蔵)などを研究しています。

 展示では、見送りの復元品や、「都の南蛮寺図」(複写)などを出品。

 3日(日)14時、会場3階で、「都の南蛮寺図」に関する特別講演が岡泰正・神戸市立小磯記念美術館館長を講師に行われます。

 午前10時~午後5時(最終日午後4時まで)。無料。問い合わせ☏090・9213・7626(川島)。