写真の説明をする(前列左から)西山さんと島田さん、(後列左)得能代表代行

 祇園祭をはじめ、都のまつりを研究し、設立5周年を迎えた「都のまつり文化研究会」(代表代行・得能司)は、京都市中京区のギャラリーで、まつりの魅力を写真、図絵、切り絵・細密画などで紹介する展示「都のまつり文化」展を開催しています。11月24日まで。

 写真は1955年頃から祇園祭など京都のまつりを撮影してきた西山治朗氏(90)が、四条河原町に向かう船鉾と待機する京都市電河原町線(77年廃止)を撮影した74年の作品や、江戸期の懸想文(恋文)売りを戦後に復活した須賀神社の節分祭(2月2日、3日)の行事を写したものなど20数点を展示。

 図絵、切り絵・細密画は、98年に他界した郷土史家・松田元氏の制作によるもので、上賀茂神社のからす相撲や祇園祭の山鉾などをいきいきととらえた作品合計40数点が見られます。

 また、澤村奈織美・小倉明美両氏が、祇園祭りの山鉾や京のまつりを取材し、つくりあげた、切り絵を重ねて立体的に見せる「シャドーボクス」の作品も9点出品されています。

 祇園祭の歴史を図絵や写真でふり返るコーナーもあります。

 同会顧問の島田崇志氏(83)は、「コロナ禍で2020年、21年に祇園祭をはじめとする祭りが中止となりましたが、改めて伝統的な祭りの良さを再発見する機会になれば」と語っています。

 午前11時~午後5時(最終日午後3時まで)、入場は終了30分前まで。無料。会場=京都市中京区のNTT西日本三条コラボレーションプラザ(烏丸通三条上ル東側)℡075・746・5244。

1974年7月17日の祇園祭山鉾巡行。四条河原町を巡行(北上)する船鉾と待機する京都市電河原町線(=77年廃止)の車両(後方)