市民らと会見する木下秀美氏(3月5日、向日市)

 統一地方選後半戦の日程で行われる向日市長選挙(4月16日告示、23日投票)に、「教育と人間関係の相談室カンナ」代表で、精神保健福祉士の木下秀美氏(61)が3月5日、無所属で立候補すると表明しました。

 会見には、乙訓不登校を考える親の会「大地」のメンバーや市民らが同席。支持母体は、(仮称)「向日市くらし支え合いネットワーク〈生きる〉」(略称・向日市「生きる」ネット)。日本共産党や民主団体、労働組合などでつくる「向日市新しい民主市政をつくる市民の会」は推薦を決めています。同市長選には現職の安田守氏(58)が立候補を表明しています。

育ってよかったと言える市政に

 木下氏は、福祉や教育問題にともに取り組んできた市民からの要請を受け、立候補を決意した経緯を説明。長男の自死を機に思春期の心理や学校教育の在り方などを専門的に学び、精神保健福祉士の資格を取得。不登校の現状、相談できる所や子どもたちが安心して居られる場所づくりの必要性から2005年、「教育と人間関係の相談室カンナ」を立ち上げたことを紹介。「向日市に住んで40年、都市開発的な整備だけでなく、全ての市民の困りごとや悩み、不安に専門家たちとともに向き合い、誰も見捨てない、諦めない、社会福祉が充実した市政に変えたい。子どもや若者が向日市で育ってよかったと言える市政にしたい」と述べ、福祉体制や教育支援の充実、近郊農業の発展などを訴えました。

木下秀美氏

 きのした・ひでみ 1961年、岡山県生まれ。龍谷大学中退後、印刷会社勤務。放送大学、京都医療福祉専門学校を経て、05年「教育と人間関係の相談室カンナ」開設。10年、放送大学大学院修士課程修了。精神保健福祉士として、乙訓不登校を考える親の会「大地」や子どもと親の育ちを語る会「そだちカフェ」のアドバイザーなどを務める。