画面右下の尾羽が黒い鳥がコウノトリ(京都市右京区京北中江町)=2023年4月19日撮影

 国の天然記念物コウノトリ1羽が4月19日午後、京都市右京区京北中江町に飛来しました。同町に住む杉本良雄さん(75)が所有する田んぼで、シラサギ8羽に混じって、餌をついばむコウノトリを発見。携帯動画で撮影(34秒)しました。

 「一緒にいたサギよりも大きく、尾の色が黒く、コウノトリに間違いない。巣をつくり、居着いてくれたら」と話しています。京北では2021年5月にも1羽の飛来が確認されています。

 コウノトリとともに住む環境作りに取り組んでいる「兵庫県立コウノトリの郷公園」によると、2月から7月までは繁殖期で、3歳になると相手を探す飛来行動を取ることが多くなると言います。同公園でコウノトリを放鳥したのは2005年が最後で、確認されたコウノトリは少なくとも5世代目に当たるのではないかとして「餌が豊富で自然が豊かなところで営巣している可能性がある。餌を求めて集団で動くことも考えられる。大きな音や人が多いとすぐに離れるため、静かに見守ってほしい」と話しています。