大型火薬庫建設「反撃招けば被害は住民に」 陸自祝園分屯地での計画に住民反対訴え 精華町、京田辺市
岸田政権が進める「敵基地攻撃能力」保有に関連し、精華町と京田辺市にまたがる陸上自衛隊祝園分屯地に長射程ミサイル保管のための大型火薬庫を建設する計画が浮上しています。京田辺市や宇治市の住民らが「反撃招けば被害は住民に」として、火薬庫建設反対を訴え、宣伝やフィールドワークを行っています。
京田辺市の平和委員会会員、大植登さん(75)は、「祝園弾薬庫ミサイル あかん キケン 精華町 京田辺市」と大書した、縦90㌢・幅5㍍の横断幕を作成。5月20日に同市内のスーパー前で行われた、日本共産党の街頭宣伝の場で初披露しました。
増富理津子市議は、今年度の政府予算に火薬庫建設に向けての調査費が4億円計上されていると指摘し、ミサイルが保管されれば、(敵基地攻撃の対象となる相手国から)攻撃される危険性があり、被害は周辺住民に及ぶ、として「建設計画撤回を」と訴えました。
大植氏は、「各地で反対運動を進めてほしい。注文があれば横断幕を作成します」と話しています。
宇治市の陸上自衛隊宇治駐屯地近くの住民でつくる「憲法九条を守る木幡・六地蔵の会」は5月16日、相楽平和委員会の坪井久行会長(日本共産党精華町議)を講師に、祝園分屯地でのフィールドワークを行いました。
一行は、分屯地の正門、南門、西側の京田辺市打田地区、戦前の火薬庫への引き込み線跡などを見学。坪井会長は、戦前、祝園分屯地の歴史的経緯を説明するとともに、周囲は学研都市として宅地開発や企業立地が進み、反撃されれば、多数の犠牲者が出る可能性がある、などと説明。
参加者からは「ミサイル配備が進む沖縄・南西諸島との関係は」「府南部で建設反対に向けた共同の運動ができないか」などの質問や意見が出されました。
また、京田辺北部9条の会と田辺九条の会は7月23日、火薬庫建設問題の学習会を開きます。講師は片岡明・京都平和委員会理事長、坪井久幸・相楽平和委員会会長。会場は京田辺総合福祉センター。無料。問い合わせ℡090・9629・5169(水野)。
横断幕作成の問い合わせ℡090・6987・6261(大植)。