京都市の会計年度任用職員「賃上げ、4月遡及を」 京都総評が宣伝、民間労組も連帯
京都市の会計年度任用職員の給与を、正規職員と同じく4月にさかのぼって今年から引き上げるよう求める宣伝が10月27日朝、京都市役所前(中京区)で行われました。京都総評が呼び掛けたもので、労組役員や組合員ら40人余りが参加しました。
京都市人事委員会は9月、民間給与と比べて市職員の給与が下回っているとして、今年4月にさかのぼって給料改定を勧告。市は勧告を踏まえて市職労と交渉中です。しかし、会計年度任用職員については、これまで給与・一時金の引き上げがあっても翌年からの増額となってきました。市職労の永戸有子委員長は「年度内の遡及(そきゅう)について、当局と交渉中ですが、今年度も変えようとはしていません」と話します。
総務副大臣の通知(20日)でも会計年度任用職員の給与改定について、「常勤職員の給与改定に準じることを基本」と示し、16日に出された京都府の人事委員会勧告でも、会計年度任用職員の給与改定は4月からの遡及が適当としていました。
宣伝でJMITU京滋地方本部の山本善五郎執行委員長ら労組役員が訴え。山本氏は「こんなことがまかり通るのであれば、民間の労働者にも大きな影響を与える」と指摘。民間でも非正規が増え、正規の賃上げがされなくなるのでは、との危惧があると述べ、「コロナ禍で公務職場は大変な思いをしながら働いてこられた。4月にさかのぼる賃上げを勝ち取るため連帯して頑張りたい」とエールを送りました。
「公務の仕事なのに毎年最賃とイタチごっこ」
京都市の会計年度任用職員は「非正規公務員として働き25年、公務の仕事なのに毎年、最賃とイタチごっこです。国も動いているのに当局は常勤と同じ扱いにはできないと都合よく切り捨てる。私たちにも人権はある。尊厳を持った人間として向き合ってほしい」とマイクで訴えました。