奈良交通 路線バス廃止・減便方針 運行費支援で実施延期調整へ 木津川市/国交付金活用し補正予算
JR加茂駅など結ぶ3路線対象、駅への交通手段なくなる地域も
木津川市で、奈良交通が赤字を理由に路線バスの運行計画を変更するとして、2024年4月からの路線廃止や減便が提案されていた問題で、同市議会12月定例会で19日、バス運行を継続するための支援金を含む補正予算案が可決されました。1年間(25年3月まで)は同路線の維持を事業者と調整する方向を示しました。
同定例会では、日本共産党議員団をはじめ、複数の議員がこの問題を一般質問で取り上げました。市は、追加の補正予算で、国の「物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金」を活用し、事業者に運行費の高騰対策としての支援分、3089万円を計上していました。
路線廃止の提案は、加茂線(JR加茂駅~JR奈良駅間)、高の原・梅美台線(近鉄高の原駅~JR木津駅間)、木津城山台線(JR木津駅~木津城山台循環)の3路線。木津城山台線が路線廃止、加茂線はJR加茂駅~梅美台二丁目の区間の運休などで、それに伴い、JR加茂駅やJR木津駅への公共交通手段がなくなる地域が生じることになります。
11月9日の木津川市地域交通総合連携協議会で了承され、「きづがわ公共交通だより」184号(12月1日発行)でバスの再編として通知されていました。
日本共産党は西山幸千子議員が11日に質問に立ち、事業者との話し合いの内容、財政支援など、市としての対応について追及。廃止路線地域の住民や利用者の意見を聞かずに進めるやり方を「乱暴ではないか」と指摘し、住民への説明や、要求を聞くよう求めました。
【訂正】週刊京都民報2023年12月24日付に掲載した上記記事の見出しで、「運行費支援で1年延期」としましたが不正確でした