「議会を聞きに行こう!」キャンペーンを呼びかけている中村あゆみさん(左)と中村佳太さん

「自分たちが選んだ議員がどんな発言をしているのか見てほしい」

 みんなで一緒に議会を聞きに行こう!――大山崎町でコーヒー焙煎・コーヒー豆販売を手がける「大山崎 COFFEE ROASTERS」が、議会を傍聴した人に商品を割り引く「議会を聞きに行こう!」 キャンペーンを実施中です。

 選挙で投票に行った人に割引や特典を提供する「センキョ割」の議会傍聴版。店主の中村まゆみさんが発案し、今回が初めての取り組みです。

 昨年3月の同町議会定例会に、一緒に同店を営む中村佳太さんが、パートナーシップ制度の導入を求める陳情を提出し、議会審査を傍聴したのがきっかけで、議会の動向を注目するようになりました。

 この陳情は、本会議で逆転して採択されましたが、その後、提出された、中学校給食の無償化や公民館複合化施設の早期実現を求める陳情は、それぞれ約1300人の署名も添えられましたが、採択に至りませんでした。議会と町側がもめていると表現される中、「議会でどんな議論がされているのか、自分の選んだ議員がどんな発言をしているのか実態を多くの人に見てほしい」との思いを強めました。

 佳太さんは、議会での審議や議員の発言内容などに問題意識を持ち、ウェブサイト「開かれた大山崎町議会を求める町民アクション」を立ち上げ、議会傍聴の感想や公開された議事録資料など、発信しています。

日常普段にできる「政治参加」

 今回のキャンペーンについて、まゆみさんは、商店として政治的発信をすることに不安もあったと言いますが、「ジェンダーの話ができるといって来てくれるお客さんもおられ、お店が安心して社会問題や政治について話せる場になれるのでは」と踏み切りました。すでに、他市の議会を傍聴した人の来店など、反応があります。「傍聴は普段にできる政治参加。楽しい行動として広がれば」と話しています。

 キャンペーンは3月30日まで。大山崎町議会をはじめ、地方議会、国会の傍聴も可で、店頭で「傍聴に行った」と伝えると、会計から20%割引されます(一人1回)。

 大山崎COFFEE ROASTERS=大山崎町大山崎尻江56ー1。℡075・925・6856。営業は木曜・土曜10時~15時。