日本共産党府議団は3月29日、京都市内で公共政策講座「どうする?自治体の災害対策」を開催し、能登半島地震や気候危機問題などについて考え合いました。

 神戸大学名誉教授の室崎益輝さんが能登半島地震の被災地調査で分かったことや自治体の防災対策について講演しました。

 室崎氏は、能登半島地震が内陸地震としては過去最大級のものであり、かつ過疎化・高齢化の進む地域で起こったと指摘。地震・被災地の特徴として、▽激しい揺れにより、古い建物だけでなく新しくても施工不良やメンテンナンス不足の建物が倒壊した▽避難所の生活環境が極めて劣悪▽ボランティアの受け入れ体制が十分に進んでいない――などを指摘し、「地震や水害だけでなく、新型コロナのような感染症被害など、巨大災害が相次いで襲う、『災害の時代』を迎えている。災害の進化に対応する自治体防災の進化が必要」と述べました。

 日本共産党の堀川あきこ衆院近畿比例候補(京都2区重複)が発言し、能登半島地震の被災地を視察し、「道路の陥没や建物の倒壊などは今もそのままの状態。復旧・復興が進んでおらず、現地の人たちがこの地域で住み続けたいと思える復興対策を急ぐべき」と語りました。

 参加者から「京都での高齢者の避難対策や食料品の備蓄などが不十分だ」「ボランティアの受け入れ体制の拡充が重要」などの意見や質問が出されました。