25春闘「月3万2千円の賃上げを」 京都総評臨時大会“ユニオンパワーでたたかい抜く”
「ジェンダー平等宣言」を採択
京都総評は1月25日、「ユニオンパワー(労働組合の力)で大幅賃上げ」をメインスローガンに第97回臨時大会を京都市内で開き、25春闘で月額3万2000円以上(賃上げ率10%)、時間額で200円以上の賃上げ、労働時間短縮を含めた労働条件の前進をめざす方針や、「京都総評ジェンダー平等宣言」を採択しました。
開会あいさつで梶川憲議長は、実質賃金が物価高騰に追いつかず、“暮らせない”との声があちこちで上がっていると述べ、「企業、職種を超え、地域とも連帯して懐を温めることを社会に働きかける。同時に、賃上げへのあらゆる障害を取り払うことを政府に強く求めたい」と訴えました。
今大会で採択予定の「ジェンダー平等宣言」に関し、タレントの性加害疑惑に社員の関与問題が指摘されるフジテレビでの労働組合のたたかいにふれて、男女賃金格差や人権尊重など、労働組合が同宣言を行う意味が高まっていると強調。「連帯と団結でたたかってこそ労働運動。仲間が増えてこそ労働組合。ユニオンパワーでたたかい抜く春闘を」と呼びかけました。
運動方針案を報告した柳生剛志事務局長は、最低賃金を時給1700円、月26万円以上、賃上げ要求額は、月額3万2000円以上、時間額で200円以上を提案。「対話と学び合い」を軸にした要求づくりやスト権を背景にした要求提出をはじめ、公務と民間、単産と地区労協が協力し合う地域春闘など、具体的内容を示しました。
討論では、京都放送労組の代表が、構内スタッフの無期雇用転換が14人目に達した(1月24日)ことを報告し、「組合員拡大も目標まで2人。目標を達成しさらに増やしたい」と決意表明。郵政ユニオンの代表は、ゼロ回答が続く非正規労働者の賃上げが課題とし、「グループ全体では経営は堅調で内部留保も5兆円近い。賃上げの体力はある」と訴えました。
建交労の代表は、「3万8000円の統一要求、正規・非正規の均等待遇改善、退職金制度の確立を掲げてたたかう」と報告。JMITUの代表は、要求アンケートを家族にも広げ、組合未加盟の職場との学習交流会も実施し、3月に要求パレードを計画していると紹介しました。
医労連の代表は、夜勤で働き、さらに介護施設でアルバイトをせざるを得ない看護師、看護師不足で患者対応に支障が出ている現場の実態を紹介。「ストを構え、賃上げを盛り込んだ看護署名を広げる」と語りました。
大会は、議案を採択。「25春闘アピール」と「京都総評ジェンダー平等宣言」を拍手で確認しました。