治安維持法に反対し右翼の凶刃に倒れた京都の労農党代議士の山本宣治(山宣、1889~1929)の命日にあたる3月5日、墓碑がある宇治市の善法墓地で「山宣墓前祭」(同実行委員会主催)が開かれ、約200人が参加しました。

 参加者は山宣と今年1月に102歳で亡くなった次女・井出美代さんをしのび黙とう。「山宣追悼歌」を斉唱しました。

 実行委員長の山中敏行氏(宇治城陽久御山地区労働組合協議会議長)があいさつ。岸田内閣が安保3文書を2022年末に閣議決定して、23~27年度の軍事費総額を43兆円とし、石破内閣の25年度予算案と「税制改正大綱」では、過去最高の軍事費8兆7005億円を計上するとともに、軍事費確保のため26年度から法人税やたばこ税などの増税を狙っていることなどを指摘。「憲法改悪、大軍拡、大増税を阻止して平和と命と暮らしを守る政治の実現に向け、全国の仲間と力を合わせてがんばる」などと訴えました。

 日本共産党京都府委員会の地坂拓晃書記長は、7月の参院選で比例代表選挙での躍進と京都選挙区での倉林明子参院議員の3選を勝ち取るための活動を開始していると報告。山宣の勇気と知恵に学び「私たちも必ず新しい前進を切り拓き、自民党政治を終わらせる本当の日本社会の改革を実現していく」と述べました。

 このほか、治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟京都府本部、日本民主青年同盟京都府委員会 、全日本年金者組合京都府本部、日本国民救援会京都府本部の各代表、宇治市議会議員の佐々木真由美氏があいさつをしました。

 最後に山宣の孫で医師の山本勇治さんが遺族を代表してあいさつ。京都民医連九条診療所所長を昨年退任し、現在は京都民医連の老健施設の所長を務めていることや井出美代さんが亡くなる前日に面会したことを報告するとともに、平和な世界、戦争のない世界の実現のために奮闘する決意を述べました。