京都dddギャラリー第238回企画展「ソール・スタインバーグ シニカルな現実世界の変換の試み」
8月9日(水)~10月15日(日)11時~19時(月曜休、ただし祝日・振替休日の場合はその翌日休。9月12日休館。土日祝は18時まで)京都dddギャラリー(京都市下京区烏丸通四条下ル水銀屋町620 COCON烏丸3F。地下鉄烏丸線「四条」駅2番出口より徒歩3分。Pなし)TEL075・585・5370。※ご来場の際は公共交通機関をご利用ください
スタインバーグは、ドローイングを「紙上で推論する方法」と捉え、神話化されたアメリカの理想像と現実とのギャップや、不気味で滑稽な不条理、たとえば、古いものと新しいもの、優雅と狂暴といったものの混在とその見えない裂け目(クレバス)を、ユーモアと風刺を備えた、軽妙でしかも鋭利な線(line)で描きました。
彼は、「見えない線」、「見えないもの」、「見えない言葉」、「見えない構造」を視覚化し、意味の変換、概念の変換に生涯挑戦し続けました。
自分自身の肩書の曖昧さを積極的に受け入れていたようで、世間からも「描く文筆家」、「言葉と音の建築家」、「境界線上の芸術家」、「新しい思想の起案者」など様々に評され、常に未知の視覚的領域を超えて、子供の絵や大人の落書きから、クラシック、バロック、マニエリスム、表現主義、キュビスム、構成主義まで、あらゆるスタイル、あらゆる表現方法を試みました。
「私は読者に共犯を呼びかけている」と、スタインバーグは見る側を、現実の理不尽さに目を向けるために当事者になることを煽ります。スタインバーグが生み出した造形は、このような思索と思想を武器に、イタリアの風刺新聞『ベルトルド』やアメリカを代表する雑誌『The New Yorker』誌をはじめ、数々の新聞や雑誌の紙面を、美術館の壁にあるピカソの絵と同じくらい明確に、芸術の場に変えたのです。
ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)で開催された、日本初の大々的な個展を巡回する同展では、ソール・スタインバーグ財団よりご寄贈いただいたポスター、リトグラフ、エッチングなどの貴重な作品をはじめ、ドローイングを中心とした代表作の複製作品などを含む、合計約170点の作品を一堂にご覧いただきます。
同展の監修をいただいた矢萩喜從郎氏曰く、「スタインバーグのドローイングを見せられたほとんどの人が、有り得る筈がない情景、と最初笑って反応したとしても、すぐに戸惑い、思考が停止し、宙吊りにされてしまう」。ぜひこの感覚を、会場の作品に直接対面して、ご体験ください。
無料。
問い合わせ 公益財団法人DNP文化振興財団。
https://www.kyoto-minpo.net/event/archives/2023/08/09/post-71348.phphttps://www.kyoto-minpo.net/event/wp-content/uploads/2023/08/20230809-02.jpghttps://www.kyoto-minpo.net/event/wp-content/uploads/2023/08/20230809-02-150x150.jpg画廊・ギャラリー8月9日(水)~10月15日(日)11時~19時(月曜休、ただし祝日・振替休日の場合はその翌日休。9月12日休館。土日祝は18時まで)京都dddギャラリー(京都市下京区烏丸通四条下ル水銀屋町620 COCON烏丸3F。地下鉄烏丸線「四条」駅2番出口より徒歩3分。Pなし)TEL075・585・5370。※ご来場の際は公共交通機関をご利用ください スタインバーグは、ドローイングを「紙上で推論する方法」と捉え、神話化されたアメリカの理想像と現実とのギャップや、不気味で滑稽な不条理、たとえば、古いものと新しいもの、優雅と狂暴といったものの混在とその見えない裂け目(クレバス)を、ユーモアと風刺を備えた、軽妙でしかも鋭利な線(line)で描きました。彼は、「見えない線」、「見えないもの」、「見えない言葉」、「見えない構造」を視覚化し、意味の変換、概念の変換に生涯挑戦し続けました。自分自身の肩書の曖昧さを積極的に受け入れていたようで、世間からも「描く文筆家」、「言葉と音の建築家」、「境界線上の芸術家」、「新しい思想の起案者」など様々に評され、常に未知の視覚的領域を超えて、子供の絵や大人の落書きから、クラシック、バロック、マニエリスム、表現主義、キュビスム、構成主義まで、あらゆるスタイル、あらゆる表現方法を試みました。「私は読者に共犯を呼びかけている」と、スタインバーグは見る側を、現実の理不尽さに目を向けるために当事者になることを煽ります。スタインバーグが生み出した造形は、このような思索と思想を武器に、イタリアの風刺新聞『ベルトルド』やアメリカを代表する雑誌『The New Yorker』誌をはじめ、数々の新聞や雑誌の紙面を、美術館の壁にあるピカソの絵と同じくらい明確に、芸術の場に変えたのです。ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)で開催された、日本初の大々的な個展を巡回する同展では、ソール・スタインバーグ財団よりご寄贈いただいたポスター、リトグラフ、エッチングなどの貴重な作品をはじめ、ドローイングを中心とした代表作の複製作品などを含む、合計約170点の作品を一堂にご覧いただきます。同展の監修をいただいた矢萩喜從郎氏曰く、「スタインバーグのドローイングを見せられたほとんどの人が、有り得る筈がない情景、と最初笑って反応したとしても、すぐに戸惑い、思考が停止し、宙吊りにされてしまう」。ぜひこの感覚を、会場の作品に直接対面して、ご体験ください。 無料。 問い合わせ 公益財団法人DNP文化振興財団。kyomin-minpo seinen@kyoto-minpo.comAdministrator京都イベントなびスポンサーリンク