5月27日(日)10時半開演(9時半開場)、京都観世会館(京都市左京区岡崎円勝寺町44。地下鉄東西線「東山」1番出口より北へ徒歩5分。有料Pあり)TEL075・771・6114。
 能「三笑」大江又三郎、狂言「樋の酒」野村万蔵、能「千手」杉浦豊彦、能「山姥」片山伸吾。
 一般6500円(前売り6000円)※1F指定席、学生3000円※2F自由席
 問い合わせTEL075・771・6114(京都観世会館)。


三笑(さんしょう)
 慧遠禅師は廬山に白蓮社を結び、仏道三昧、生涯虎渓を出でじと誓っていた。一日、2人の無二の親友が酒を携えて訪れる。1人は「五斗米のために腰を折る」のを潔しとせず、彭沢の県令を辞して帰郷した陶淵明、いま1人はひたすら神仏を慕って道教に親しむ陸修静である。もとより3人は意気投合、風光を覚で、詩を語り、果ては酒とわが話柄に興じて舞い戯れた挙句、禅師は2人を送るとて、よろめきつ、談じつ、思わず、みずから禁足とした虎渓を渡ってしまい、淵明がそれを指摘するや、3人は虎渓に谺(こだま)するほどの大音声で呵々大笑するのだった。
千手(せんじゅ)
 平重衡は、一の谷の合戦で生け捕られて鎌倉へ護送され、狩野介宗茂に預けられていた。源頼朝はこの平家の御曹司に同情を寄せ、手越の宿の長者の娘である千手の前をつかわし、これを慰めていた。ある春の夜、宗茂が重衡に酒を勧めようとするところへ、千手も琵琶、琴を持って訪れる。重衡は先日千手を通じて頼朝に願い出た、出家の望みが叶わぬことを告げられ、これも父清盛の命令とは言いながら、南部(奈良)の仏寺を焼いた罪業の報いかと悔い嘆く。…
山姥(やまんば)
 山姥の曲舞で名を得た遊女、百萬山姥が従者を連れて善光寺に参る途中、上路越にさしかかると、突然日が暮れたように暗くなる。一同困惑するところに不思議な女が現れて宿を貸し、百萬山姥に山姥の曲舞を所望する。「山姥の一曲故に道を極め名を立てたのだから、真の山姥の身を弔い、仏事を為せば、我が身も輪廻を免れることができように」と恨みを述べるこの女こそ、真の山姥であった。…

https://www.kyoto-minpo.net/event/wp-content/uploads/2015/04/noimage.jpghttps://www.kyoto-minpo.net/event/wp-content/uploads/2015/04/noimage.jpgkyomin-minpoイベント京都観世会館 5月27日(日)10時半開演(9時半開場)、京都観世会館(京都市左京区岡崎円勝寺町44。地下鉄東西線「東山」1番出口より北へ徒歩5分。有料Pあり)TEL075・771・6114。  能「三笑」大江又三郎、狂言「樋の酒」野村万蔵、能「千手」杉浦豊彦、能「山姥」片山伸吾。  一般6500円(前売り6000円)※1F指定席、学生3000円※2F自由席。  問い合わせTEL075・771・6114(京都観世会館)。 三笑(さんしょう)  慧遠禅師は廬山に白蓮社を結び、仏道三昧、生涯虎渓を出でじと誓っていた。一日、2人の無二の親友が酒を携えて訪れる。1人は「五斗米のために腰を折る」のを潔しとせず、彭沢の県令を辞して帰郷した陶淵明、いま1人はひたすら神仏を慕って道教に親しむ陸修静である。もとより3人は意気投合、風光を覚で、詩を語り、果ては酒とわが話柄に興じて舞い戯れた挙句、禅師は2人を送るとて、よろめきつ、談じつ、思わず、みずから禁足とした虎渓を渡ってしまい、淵明がそれを指摘するや、3人は虎渓に谺(こだま)するほどの大音声で呵々大笑するのだった。 千手(せんじゅ)  平重衡は、一の谷の合戦で生け捕られて鎌倉へ護送され、狩野介宗茂に預けられていた。源頼朝はこの平家の御曹司に同情を寄せ、手越の宿の長者の娘である千手の前をつかわし、これを慰めていた。ある春の夜、宗茂が重衡に酒を勧めようとするところへ、千手も琵琶、琴を持って訪れる。重衡は先日千手を通じて頼朝に願い出た、出家の望みが叶わぬことを告げられ、これも父清盛の命令とは言いながら、南部(奈良)の仏寺を焼いた罪業の報いかと悔い嘆く。… 山姥(やまんば)  山姥の曲舞で名を得た遊女、百萬山姥が従者を連れて善光寺に参る途中、上路越にさしかかると、突然日が暮れたように暗くなる。一同困惑するところに不思議な女が現れて宿を貸し、百萬山姥に山姥の曲舞を所望する。「山姥の一曲故に道を極め名を立てたのだから、真の山姥の身を弔い、仏事を為せば、我が身も輪廻を免れることができように」と恨みを述べるこの女こそ、真の山姥であった。…京都のイベントの最新情報がわかる京都イベントナビ