4月27日(日)11時開演(10時開場)、京都観世会館(京都市左京区岡崎円勝寺町44。地下鉄東西線「東山」1番出口より北へ徒歩5分。有料Pあり)TEL075・771・6114。
 能「蘆刈」浦部幸裕、狂言「盆山」茂山良暢、能「杜若~恋之舞」浦田保浩、能「鵺」味方團。
 一般6500円(前売り6000円)※1F指定席、学生3000円※2F自由席
 チケット取り扱い・問い合わせTEL075・771・6114(京都観世会館)。


蘆刈(あしがり)
 津の国日下の郷の日下左衛門は、貧困のすえ妻と別れた。その妻は都の、とある家の乳母になって結構な生活ができるようになったので、夫の行方を訪ねるため、その家に仕えている男を伴い日下の里に下る。しかし日下の者に聞いても以前の所にはいないとのことなので暫く逗留し詳しく尋ねることにする。そこへ笠をかぶり、刈った蘆をかたげた蘆売りの男が来る。その男こそ日下左衛門であった。左衛門は刈った蘆を、ハヤリのリズムや洒落などを取り入れ、「おあし(お金)を添えて召されよ」などと、おもしろおかしく売っている。また仁徳天皇の皇居があったので「御津の浜」といった由来を語り、春の浦の風情を愛で、笠づくしの舞を舞う。そして買ってもらった蘆を渡すときに、思いがけず妻の姿を見、零落した身を恥じ近くの小屋へ姿を隠す。…
杜若(かきつばた)
 旅の僧が三河国八橋に着き、折から咲き乱れる杜若に見入っていると、とある女性が現われ、『伊勢物語』の杜若の歌を教える。即ち在原業平が、都の思い妻(高子)を偲び、かきつはたの5文字を句の上に置いて詠んだ「からころもきつつなれにしつましあればはるばるきぬるたびをしぞおもふ」という歌である。女は総を自らの庵に案内し、我が身には業平の形見の初冠と狩衣を着し、自分は先の歌に詠まれた杜若の精であると明かす。…
(ぬえ)
 旅の僧は都に上ろうと摂津の国芦屋の里に着く。里人に宿を頼むが断られ、夜な夜な光るものが出るぞと言われた州崎の御堂に泊る。すると、不思議な怪しい姿の舟人がやって来て、自分の心の闇を弔ってほしいと頼む。どのように見ても人間とは思えないので、僧が名を問うと、源頼政に退治された鵺の亡魂であると名乗り、請われるままに、頼政に射殺された有様を物語り、また、うつほ舟に乗り、鵺の恐ろしい声を残し、亡霊は消えてゆく…

https://www.kyoto-minpo.net/event/wp-content/uploads/2015/04/noimage.jpghttps://www.kyoto-minpo.net/event/wp-content/uploads/2015/04/noimage.jpgkyomin-minpo伝統京都観世会館 4月27日(日)11時開演(10時開場)、京都観世会館(京都市左京区岡崎円勝寺町44。地下鉄東西線「東山」1番出口より北へ徒歩5分。有料Pあり)TEL075・771・6114。  能「蘆刈」浦部幸裕、狂言「盆山」茂山良暢、能「杜若~恋之舞」浦田保浩、能「鵺」味方團。  一般6500円(前売り6000円)※1F指定席、学生3000円※2F自由席。  チケット取り扱い・問い合わせTEL075・771・6114(京都観世会館)。 蘆刈(あしがり)  津の国日下の郷の日下左衛門は、貧困のすえ妻と別れた。その妻は都の、とある家の乳母になって結構な生活ができるようになったので、夫の行方を訪ねるため、その家に仕えている男を伴い日下の里に下る。しかし日下の者に聞いても以前の所にはいないとのことなので暫く逗留し詳しく尋ねることにする。そこへ笠をかぶり、刈った蘆をかたげた蘆売りの男が来る。その男こそ日下左衛門であった。左衛門は刈った蘆を、ハヤリのリズムや洒落などを取り入れ、「おあし(お金)を添えて召されよ」などと、おもしろおかしく売っている。また仁徳天皇の皇居があったので「御津の浜」といった由来を語り、春の浦の風情を愛で、笠づくしの舞を舞う。そして買ってもらった蘆を渡すときに、思いがけず妻の姿を見、零落した身を恥じ近くの小屋へ姿を隠す。… 杜若(かきつばた)  旅の僧が三河国八橋に着き、折から咲き乱れる杜若に見入っていると、とある女性が現われ、『伊勢物語』の杜若の歌を教える。即ち在原業平が、都の思い妻(高子)を偲び、かきつはたの5文字を句の上に置いて詠んだ「からころもきつつなれにしつましあればはるばるきぬるたびをしぞおもふ」という歌である。女は総を自らの庵に案内し、我が身には業平の形見の初冠と狩衣を着し、自分は先の歌に詠まれた杜若の精であると明かす。… 鵺(ぬえ)  旅の僧は都に上ろうと摂津の国芦屋の里に着く。里人に宿を頼むが断られ、夜な夜な光るものが出るぞと言われた州崎の御堂に泊る。すると、不思議な怪しい姿の舟人がやって来て、自分の心の闇を弔ってほしいと頼む。どのように見ても人間とは思えないので、僧が名を問うと、源頼政に退治された鵺の亡魂であると名乗り、請われるままに、頼政に射殺された有様を物語り、また、うつほ舟に乗り、鵺の恐ろしい声を残し、亡霊は消えてゆく…京都のイベントの最新情報がわかる京都イベントナビ