トナカイ山のドゥオッジ ふるさかはるか展 8月30日(土)~9月14日(日)11時~19時(月曜休。金曜20時まで、最終日18時まで)、ギャラリー・パルク(京都市中京区三条通御幸町弁慶石町48三条ありもとビル2F。地下鉄東西線「京都市役所前」より徒歩3分)TEL075・231・0706。
 ふるさかはるか(1976~)は、自然素材の観察から生まれる木版画を制作しています。ふるさかは木版画を制作するにあたり、まず版木となる無垢の木の持つカタチやフシ、木目などと関わりながら図案を描いていきます。
 その木版画はいわゆる「彫り進み木版画」とも呼ばれる物で、ひとつの版木を彫って色を刷り、またその版木を彫り進めては刷るを繰り返すものです。最終的に版画が刷り上がった時には版木は最後の刷りの状態に彫られており、後から同じ版画を刷ることが不可能なこの手法は、いわゆる量産・複製可能な印刷としての版画の特徴と相反する要素を持つもので、ふるさかはこれまでに多くこの手法を用いて版画制作に取り組んでいます。また、その版木にのせる絵の具は、身近な土を掘り集めて水に溶き、沈殿させて漉した「土絵の具」を多く用い、淡く不確かにも見える独特の色彩を紙に重ねてゆきます。
 時に版木の木目さえもが写し取られた画面には、ふるさかが見て・聞いて・感じた経験を基に、木に向き合う制作過程にあった偶然や必然、土や木や紙という自然素材との関わり合いなどの様々な要素が交錯し、そこにひとつの画を結びます。
 ふるさかはこれまで、3度に渡ってノルウェー北極圏・ラップランド地域に暮らす北欧の先住民族であるサーミの人びとを訪れています。時には2ヶ月に及んで関わり・暮らし、たくさん話しをするなかで強く感じ取った「自然から受け取った素材の形を借りて自然に還す」というサーミ人の美学・哲学は、身近な自然素材に必要最小限に関わり、その要素を最大限に用いるふるさかの制作姿勢と重なるものです。
 本展では、なかでもトナカイの遊牧生活を営む彼らと関わりの深い手工芸品ドゥオッジ(Duodji)にまつわる言葉を書き留めたものを基に、木が版木となって再び木に戻る「彫り進み」による水彩木版画による作品を中心に発表します。
 ドゥオッジにみるサーミの美学・哲学に習い、書き留めた言葉を基に、日ごろから収集している土や木を用い、細やかな彫りによる線の集積によるおよそ10点の木版画とともに、その版木、土絵の具のインスタレーション、トナカイの声、ブーツなどを展示します。(ギャラリー・パルク)
 問い合わせTEL/FAX075・231・0706(ギャラリー・パルク)。

https://www.kyoto-minpo.net/event/wp-content/uploads/2015/04/20140830-01.jpghttps://www.kyoto-minpo.net/event/wp-content/uploads/2015/04/20140830-01-150x150.jpgkyomin-minpo画廊・ギャラリー 8月30日(土)~9月14日(日)11時~19時(月曜休。金曜20時まで、最終日18時まで)、ギャラリー・パルク(京都市中京区三条通御幸町弁慶石町48三条ありもとビル2F。地下鉄東西線「京都市役所前」より徒歩3分)TEL075・231・0706。  ふるさかはるか(1976~)は、自然素材の観察から生まれる木版画を制作しています。ふるさかは木版画を制作するにあたり、まず版木となる無垢の木の持つカタチやフシ、木目などと関わりながら図案を描いていきます。  その木版画はいわゆる「彫り進み木版画」とも呼ばれる物で、ひとつの版木を彫って色を刷り、またその版木を彫り進めては刷るを繰り返すものです。最終的に版画が刷り上がった時には版木は最後の刷りの状態に彫られており、後から同じ版画を刷ることが不可能なこの手法は、いわゆる量産・複製可能な印刷としての版画の特徴と相反する要素を持つもので、ふるさかはこれまでに多くこの手法を用いて版画制作に取り組んでいます。また、その版木にのせる絵の具は、身近な土を掘り集めて水に溶き、沈殿させて漉した「土絵の具」を多く用い、淡く不確かにも見える独特の色彩を紙に重ねてゆきます。  時に版木の木目さえもが写し取られた画面には、ふるさかが見て・聞いて・感じた経験を基に、木に向き合う制作過程にあった偶然や必然、土や木や紙という自然素材との関わり合いなどの様々な要素が交錯し、そこにひとつの画を結びます。  ふるさかはこれまで、3度に渡ってノルウェー北極圏・ラップランド地域に暮らす北欧の先住民族であるサーミの人びとを訪れています。時には2ヶ月に及んで関わり・暮らし、たくさん話しをするなかで強く感じ取った「自然から受け取った素材の形を借りて自然に還す」というサーミ人の美学・哲学は、身近な自然素材に必要最小限に関わり、その要素を最大限に用いるふるさかの制作姿勢と重なるものです。  本展では、なかでもトナカイの遊牧生活を営む彼らと関わりの深い手工芸品ドゥオッジ(Duodji)にまつわる言葉を書き留めたものを基に、木が版木となって再び木に戻る「彫り進み」による水彩木版画による作品を中心に発表します。  ドゥオッジにみるサーミの美学・哲学に習い、書き留めた言葉を基に、日ごろから収集している土や木を用い、細やかな彫りによる線の集積によるおよそ10点の木版画とともに、その版木、土絵の具のインスタレーション、トナカイの声、ブーツなどを展示します。(ギャラリー・パルク)  問い合わせTEL/FAX075・231・0706(ギャラリー・パルク)。京都のイベントの最新情報がわかる京都イベントナビ