まずは簡易検査を
ⅰ無呼吸(apnea)=口、鼻の気流が10秒以上停止する事
ⅱ低呼吸(hypopea)=換気量が10秒以上50%低下する事
ⅲ無呼吸・低呼吸指数(AHI=apnea-hypopnea-index)=1時間あたりの上記無呼吸・低呼吸を併せたもの─この指数により下記の基準にて診断します。
AHI5~15:軽症
AHI15~30:中等症
AHI30以上:重症
CPAPは鼻閉の強い方の場合は使用しづらく、耳鼻科での対応がまず必要な場合があります。ほか、基本的に禁忌なく安全に行える治療法です。
いびきがきつい、と言われたり、日中の眠気が強い、起床時の頭痛などがあるという方は、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。まずは呼吸器外来、耳鼻科などで受診をして簡易検査をうけられて診断を受けて頂く様にお勧め致します。
仕事に支障なく検査可
前回お話した睡眠時無呼吸症候群ですが、診断に関しては、まず自宅でも実施可能な簡易検査を実施します。簡易検査で入眠中の血中酸素の濃度や呼吸に伴う空気の流れなどを検査します。その結果より必要に応じ精密な検査(脳波や心電図、顔面の筋肉の動きのセンサーなどの簡易検査では実施出来ない項目も含めた検査)を一泊入院して行います。 検査そのものは痛みを伴うものではなく、夜間から翌朝起床時までの検査ですのでお仕事をされている方も仕事に支障なく実施出来ます。AHI30以上で重症
検査での様々な項目を評価するのですが無呼吸症候群の重症度判定は以下の項目よりだされます。ⅰ無呼吸(apnea)=口、鼻の気流が10秒以上停止する事
ⅱ低呼吸(hypopea)=換気量が10秒以上50%低下する事
ⅲ無呼吸・低呼吸指数(AHI=apnea-hypopnea-index)=1時間あたりの上記無呼吸・低呼吸を併せたもの─この指数により下記の基準にて診断します。
AHI5~15:軽症
AHI15~30:中等症
AHI30以上:重症
空気圧でのどの閉塞防ぐ
さて、重症度による治療法についてですが、先述したAHI20以上で日中の眠気などの症状があるとき、又はAHI40以上の重症の診断がついた場合は、まず第一選択はCPAPという器械を睡眠時に装着します(写真)。これは鼻からマスクを通して空気圧をかけ、喉の閉塞を予防する器械で現在は保険適用があり、まずはお勧めする治療です(イラスト)。CPAPは鼻閉の強い方の場合は使用しづらく、耳鼻科での対応がまず必要な場合があります。ほか、基本的に禁忌なく安全に行える治療法です。
軽症なら口腔内装具も
軽症~中等症(日中の症状がない方)の例には口腔内装具も試みる事があります。口腔内装具はマウスピースの様なもので歯科で作成され、これも特に身体に与える副作用はありませんが、鼻閉や顎(あご)の違和感などで使用継続が困難な例もあります。減量、酒・煙草に注意
以上の様に睡眠時無呼吸症候群は基本的に確立された治療法はありますが、体重オーバーの場合は減量が必要であり、睡眠前の飲酒や喫煙などの悪化させる因子をいかに避けてくか、といった事も重要です。いびきがきつい、と言われたり、日中の眠気が強い、起床時の頭痛などがあるという方は、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。まずは呼吸器外来、耳鼻科などで受診をして簡易検査をうけられて診断を受けて頂く様にお勧め致します。