ユウガオ【ウリ科ユウガオ属】
知人から戴いた夕顔の苗。咲くのを楽しみに夕暮れを待つ。
蕾は、閉じた蝙蝠傘のような螺旋にしっかりと閉ざされている。さて、どんな風にほどけてゆくのか見たい一心に待ちわびる。
ところが、待てど暮らせどじっと眺めているときには知らんぷり。そして、ふと目を離したその隙に蕾は緩んでいる。まるで、「坊さんが屁をこいだ~」の遊びを夕顔としている気分。鬼の目を盗んでは、ちょっと動いている。
知人から戴いた夕顔の苗。咲くのを楽しみに夕暮れを待つ。
蕾は、閉じた蝙蝠傘のような螺旋にしっかりと閉ざされている。さて、どんな風にほどけてゆくのか見たい一心に待ちわびる。
ところが、待てど暮らせどじっと眺めているときには知らんぷり。そして、ふと目を離したその隙に蕾は緩んでいる。まるで、「坊さんが屁をこいだ~」の遊びを夕顔としている気分。鬼の目を盗んでは、ちょっと動いている。
蕾が開くとパラボラアンテナのように丸く大きい花が夕暮れに白く浮かぶ。
皆が家路につく時分。日中の喧噪から離れて自室で一息つこうとする頃。夕食を囲んでその日の出来事を話し合う夜。まるで一日が終わったかのように感じている時。これから始まろうとする夜の庭の出来事なんか気に留めることすら忘れてしまったような宵に、夕顔は咲く。
長い首の先の花は、薄く繊細でひらひらとして。ようやく吹き渡る涼みの風に、おしろいの香りをのせて佇んでいる。誰を待ちわびているのだろう。
皆が家路につく時分。日中の喧噪から離れて自室で一息つこうとする頃。夕食を囲んでその日の出来事を話し合う夜。まるで一日が終わったかのように感じている時。これから始まろうとする夜の庭の出来事なんか気に留めることすら忘れてしまったような宵に、夕顔は咲く。
長い首の先の花は、薄く繊細でひらひらとして。ようやく吹き渡る涼みの風に、おしろいの香りをのせて佇んでいる。誰を待ちわびているのだろう。