マンリョウ【ヤブコウジ科ヤブコウジ属】
年の初めには寄せ植えの盆栽が床飾りによく用いられる。よく見かける寄せ植えは梅、福寿草、笹と縁起の良い草木がひと鉢にまとめてある。なかには植物の名に遊んで縁起を担ぐこともある。マンリョウは「万両」とかけて喜ばれる低木樹のひとつ。センリョウ(千両)もしかり。また、万両、千両にアリドオシを加えた寄せ植えを好むこともあるらしい。これは「千両万両有り通し」と巧みに語呂を合わせて慶ばれる。
低木の万両が深い緑を湛えて小さな茂みを座敷庭に作っている。垂直に伸びる細い幹の一番下に伸びる枝の葉陰には、小さくて真っ赤な丸い実がいくつもぶら下がり、常緑の庭にアオイの実と並んで赤い彩りを添えている。
やってくる野鳥の腹の足しになるような木の実は、この季節の裏庭には万両くらいしかない。メジロ、ヒヨドリ、椋鳥のたぐいが幹に針金のような指を絡ませて留まり、踏ん張りながら身をよじらせるようにして懸命に赤い実を鵜呑みしてはひらりと飛び去ってゆく。
また庭の何処かで鳥たちが消化しきれなかった種を落とすだろう。そして、あちこちに万両が増えてくる。
やってくる野鳥の腹の足しになるような木の実は、この季節の裏庭には万両くらいしかない。メジロ、ヒヨドリ、椋鳥のたぐいが幹に針金のような指を絡ませて留まり、踏ん張りながら身をよじらせるようにして懸命に赤い実を鵜呑みしてはひらりと飛び去ってゆく。
また庭の何処かで鳥たちが消化しきれなかった種を落とすだろう。そして、あちこちに万両が増えてくる。
ほんとに万両は一番下の枝に赤い実が付くのですね。我が家のも見て
みましたら、鳥さんのお蔭で思いがけないところに、万両も千両も生えて
いてびっくりでした。