フクジュソウ【キンポウゲ科フクジュソウ属】
お正月に用いられるところから元日草の名がある。年末に花屋で見つけた福寿草を鉢植えにして部屋で眺める。一週間、二週間、待てど暮らせど葉に覆われた花芽が伸びてこない。ちょっとだけ黄色い顔を覗かせているものの、それ以上出てこない。「猿カニ合戦」の猿のように「早く芽を出せ」と自然をせっつくのは愚かしいことと気を取り直す。
おだやかな春の日差しを待って、やっと首を伸ばした福寿草は山吹色の花を太陽に向けてめいっぱい開く。
おだやかな春の日差しを待って、やっと首を伸ばした福寿草は山吹色の花を太陽に向けてめいっぱい開く。
福寿草はお正月に好まれる草ではあるが、本来の開花時は2月から3月。旧暦に従ったお正月の頃に黄色い花芽を少し覗かせていることになる。
明治になって、太陽暦が採用されると旧来の節気を大事にする年中の暮らしに変化をもたらし始めた。主な節気のうちでも雛飾りの上巳、五月の端午、七夕、重陽など、今でも大切に考えられてはいても、実際の気の節、自然との折り合いは全くつかなくなってしまった。太陽暦の3月3日の庭に桃が咲く試しはなく、端午とて菖蒲(しょうぶ)はまだ短く蓬(よもぎ)も摘み取るにはいかにも小さい。七夕にしても梅雨空では望めないし、重陽に至っては菊のつぼみは固く、綿を載せるどころではない。形ばかりが早足で歩いてしまっている。いつから、こんなにも自然から遠のいてしまったのだろう。
明治になって、太陽暦が採用されると旧来の節気を大事にする年中の暮らしに変化をもたらし始めた。主な節気のうちでも雛飾りの上巳、五月の端午、七夕、重陽など、今でも大切に考えられてはいても、実際の気の節、自然との折り合いは全くつかなくなってしまった。太陽暦の3月3日の庭に桃が咲く試しはなく、端午とて菖蒲(しょうぶ)はまだ短く蓬(よもぎ)も摘み取るにはいかにも小さい。七夕にしても梅雨空では望めないし、重陽に至っては菊のつぼみは固く、綿を載せるどころではない。形ばかりが早足で歩いてしまっている。いつから、こんなにも自然から遠のいてしまったのだろう。
こんばんは。福寿草は、寄せ植え等でも見かけますね。花壇でも、寒さに耐えて花を咲かせる。そんな姿に、元気をもらえます。