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アネモネ

アネモネ
アネモネ【キンポウゲ科イチリンソウ属】  アネモネは、紅花翁草(べにばなおきなそう)、という和名を持つ。でも、くねりのある茎や蕾の風情は「アネモネ」のほうが音読と姿のイメージを言い当てているように思って、そうして覚えた花の名前。赤、青、黄色、白、ハッキリとした色合いは淡い春の目覚めを促がしている。
 開いた花の中央には冠状に雄しべがこんもり生えている。赤いアネモネは萼(がく)に近づくほど色が白く抜けるので、黒々した雄しべとの三色のコントラストは特にモダンで個性的。
 ひょろひょろと頼りなげにもたげた頭をかしげ、しなを作った立ち姿。庭のアネモネは花屋さんに並ぶ切り花には比べようもない貧弱な育ち。まだまだ土作りは祖母のように上手くはいかない。でも、基本は庭の落ち葉を堆肥とした有機栽培。どんな植物も初年度は生育の観察重視。どのように葉を出し、枝を出し、花を咲かせ実らすのか、見ることで次年度の栽培に役立てることにしている。本に頼るより、まずは観察。
 「植物は嘘をつかへん」祖母の言葉が蘇る。
 春を運ぶ雨が降るたび庭に新緑はよみがえる。黒い土に草の新芽が伸び出して、あれよあれよという間に蓬(よもぎ)は伸び、ニンニクの香りのする白花が一斉に咲きそろう。また、新しい1年が始まろうとしている。
2010年3月19日 14:48 |コメント1
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絵:杉本歌子 プロフィール
1967年2月13日、京都生まれ。京都芸術短期大学美学美術史卒。現在、京都市指定有形文化財となっている生家の維持保存のため、財団法人奈良屋記念杉本家保存会の学芸員・古文書調査研究主任に従事。植物を中心にした日本画を描いている。画号「歌羊(かよう)」。

受け継いだ京の暮らし 杦庵の「萬覚帳」

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コメント

こんにちは。うちにはありませんが、赤いアネモネが好きです。花を見ていると、穏やかな気持ちになります。

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