羊羹舟
羊羹舟と呼ぶ道具があります。寒天を使った流し物(棹物)をつくる折に使います。
縦7寸、横1尺2寸、深さ1.5寸(1寸=ほぼ3.1センチ)の大きさの枠の中にステンレスを張った容れ物です。寒天を使って出来る流し物(棹物、今ここでは主として羊羹)練羊羹、小倉羊羹、栗羊羹、道明寺羹、琥珀糖などは全てこの羊羹舟を使ってつくります。
つくる羊羹によって原材料の配合から煮詰め加減等、異なるのですが、煮詰め加減がピッタリであれば、どの羊羹でも重さは4.5キロになります。羊羹舟より低ければ詰まり過ぎ、逆に盛り越すようであれば詰めが甘い、ということになります。
各々、一舟分の配合は決まっていますので、流す割合さえ決めておけば、段流しで、二段、三段とか細工した羊羹もつくれます。黒糖入り練羊羹と白の栗羊羹の流し合わせで「くじら羹」、錦玉と味甚(みじん)羹で「岩清水」など、ご自分のアイデアでいろんな羊羹を炊いてみてください。
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