羊羹舟
羊羹舟と呼ぶ道具があります。寒天を使った流し物(棹物)をつくる折に使います。
縦7寸、横1尺2寸、深さ1.5寸(1寸=ほぼ3.1センチ)の大きさの枠の中にステンレスを張った容れ物です。寒天を使って出来る流し物(棹物、今ここでは主として羊羹)練羊羹、小倉羊羹、栗羊羹、道明寺羹、琥珀糖などは全てこの羊羹舟を使ってつくります。
つくる羊羹によって原材料の配合から煮詰め加減等、異なるのですが、煮詰め加減がピッタリであれば、どの羊羹でも重さは4.5キロになります。羊羹舟より低ければ詰まり過ぎ、逆に盛り越すようであれば詰めが甘い、ということになります。
各々、一舟分の配合は決まっていますので、流す割合さえ決めておけば、段流しで、二段、三段とか細工した羊羹もつくれます。黒糖入り練羊羹と白の栗羊羹の流し合わせで「くじら羹」、錦玉と味甚(みじん)羹で「岩清水」など、ご自分のアイデアでいろんな羊羹を炊いてみてください。
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糸寒天、上白糖、黒糖(代わりにカラメル、シロップでも可)2
まず寒天だけを煮溶かします。3
沸騰して3分ほどそのまま煮ます。その後上白糖のみ入れ、4
沸騰したら…5
次に黒砂糖を加え、再び沸騰させて煮詰めていきます。黒砂糖は溶け難いので、必ず前もって水に漬けて溶かしておきます。6
煮詰め加減は、杓子でたらして見ます。したたり落ちる液が糸を引く状態になったらOKです。7
黒糖のアクが浮きますので、8
新聞紙で吸い取ってやります。9
一気に羊羹舟に流し込みます。10
煮詰め加減が合っていれば、羊羹舟に丁度一杯になります。このまま半日ほど自然に冷まします。冷めたら羊羹舟から抜き、切り分けて完成です。