地労委のあっせん
(協力:伏見地区労働組合協議会)
「車中セクハラで解雇画策」-工場長の汚い手口に怒った女性
地労委あっせんで解決金
鉄工関係の会社(本社=京都市伏見区)の工場(滋賀県)に務める女性Mさん(36)は、工場長からセクハラと嫌がらせを受け抗議すると一方的に解雇されました。Mさんは、「どうしても許せない」と伏見地区労働組合協議会(伏見地区労)に相談。労働組合に加入し、地方労働委員会のあっせんを受け、会社から解決金を支払わせました。
あんたがいると心が乱れる
Mさんが勤める工場は、JR駅から遠いので工場長の車に乗せてもらっていました。
ある日、車中で工場長が「あんたがいるだけで心を乱す者が現れ、まちがいが起こるのとちがうやろか」、
「あんたは男に免疫があるやろけどわしらにはない。
あんたが話しかけると純粋な社員が汚れる」などと口汚く言われました。
抗議すると「あんたを辞めさせてやる」とすごみました。
Mさんが申し入れた話し合いには、会社の代理人の弁護士が出てきて「何か起こってからでは遅いので当分出社しない方がいい」と言うのでしばらく休むことにしました。すると内容証明付で「解雇通告書」が送られてきました。
伏見地区労のホットライン
困ったMさんは、伏見地区労の開設している「伏見で働くみなさんのホットライン」のリーフを思い出し、
伏見地区労をたずねました。相談してすぐにJMIU(日本金属情報機器労働組合)に加入し会社と団体交渉を持ちました。
会社側は、謝罪や解雇撤回の要求をすべて拒否。あげくに、Mさんが職場でミスが多いとか、協調性がないなどの悪口を他の社員に書かせた文書を送りつけてきて解雇をなんとか正当化しようとしてきました。 京都府地方労働委員会のあっせんを受けることに踏み切りました。この中で工場長のセクハラを認めさせ、解決金を会社が支払うことで合意し解決に至りました。
(「週刊しんぶん京都民報」2004年11月28日付)