1人でも加入できる
(協力:京都労働相談センター)
「トラブルメーカーで協調性なし」――解雇理由デッチあげに怒り心頭の女性街頭宣伝に
あわてて解雇撤回
京都市内のデパートの外国製有名カバン店の店員として勤務する女性Sさん(50)は昨年11月に突然、同社の大阪事務所に呼び出されて客とのトラブルと協調性のなさを理由に解雇通告を受けました。
理由に納得いかないSさんは、「こんなこと許されるの」と怒りをもって立ち上がりました。
上司と相談して円満に解決
Sさんは、本社が東京にあるこの販売店に勤務して5年。同僚の信頼も厚く慕われています。
会社の解雇理由はまったく身に覚えのないことです。
お客とのトラブルは、1回あったものの上司と相談して円満に解決していました。
Sさんは、労働相談センターで「労働組合に加入して団体交渉しましょう」とアドバイスを受けました。
Sさんは、「1人でも入れる労働組合ってあるんだろうか」と疑問に思いました。
デパート前でビラ配布通告
相談員は「安心してください。1人でも加入できる組合はあります」と答え、
運輸、建設関連と地域の中小企業の労働者などで構成されている全日本建設交運一般労働組合(建交労)をすすめました。
Sさんは、建交労に加入して2回の団体交渉の中で、会社の解雇理由は作り事であることを事実にそくして説明して解雇撤回を迫りました。
しかし、会社側は、撤回の意思はないとSさんの要求を突っぱねました。
その後、建交労とSさんは、デパート前や同社大阪事務所前で会社の不当性を訴えるビラを配布することを通知。
デパートの顧問弁護士が苦情を言ってきましたが、「労働組合の行動に対して苦情を言われる理由はない」ときっぱり拒否しました。
まもなく本社から解雇撤回の通知が建交労に届きました。
(「週刊しんぶん京都民報」2005年4月24日付)