歌舞伎舞踊には定型がある。
一、置(オキ)前奏部分。人は登場しない
二、出端(デハ、またはデ)舞台や花道から人物が出てくる。
三、口説き(クドキ)。愛情告白で、一曲の主眼となるところ。
四、語り。踊り手が過去を再現して踊る。
五、踊り地。鳴り物に太鼓などが加わり、総踊りや立廻りになる。
六、チラシ。段切の部分。幕切れの絵面へ向かって、早間で華やかに盛り上げる。
以上のような順になっている。中には、欠けたり重複したり逆になったりという変化もあるが、普通はこういう型である。
ひとくちに舞踊というが、これは明治期の新造語で、本来「舞(まい)」と「踊(おどり)」は違うものである。舞はぐるぐると旋回するものだし、踊は飛び上がる跳躍運動と言えばわかりやすいだろうか。ここに「振り(身振り、しぐさ、物真似)」を加えると歌舞伎舞踊が成り立つ。
08/10/31│歌舞伎まめ知識
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