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松井英之さん 手織り帯職人

松井英之 着物を日常的に着始めたのは昨年2月からです。男性で粋に着物を着ている姿がかっこよくて、鮮烈だったんです。今は10着に増えましたが、そのうち7着は自分で縫っています。
 実は、20歳から7年間勤めていた京都のテキスタイル会社で企画・営業の仕事をしていましたが、倒産しました。それなら、もともと好きだった手織りをやろうと、ハローワークで工房を探して入れていただいたんです。30歳からのスタートでしたが、デザイン経験を買っていただきました。染色や織り物関係の友人が増えて、「帯、作っているけど、着物のこと何もしらないなあ」と話していたら織元の仲間からmixiの「着物コミュニティ」に招待され、「オフ会」というイベントに参加したんです。その中に粋に着物を着こなしている男性が一人いて、すごく目立っていたんです。綿の着物に兵子帯。キセルなんか帯に挿して。かっこええなあ、ぼくも着たいと思いました。
 その人は映画会社の衣装部で働いており、着方のイロハから教えていただきました。自分では新品の着物は高くて買えないので、天神さんやリサイクルショップを回って、浴衣や作務衣、角帯などを揃えていきました。着物は基本的にまっすぐの裁ち方なので、テキスタイルの経験を生かして、デニムの生地で縫ってみたんです。意外とうまくできて、友人から着物の注文も来ています。


 ぼくはかしこまった着物の着方でなく、日常着として着ています。最近は、着物を着てカフェでゆるゆるしている時が一番くつろげるかなあ。熱い視線は感じますが、女性からも声がかかったりしますよ。最近では美術館、歌舞伎や能にも興味が出てきて、和文化へかなり傾倒していますね。
 今日の着物はデニムで、帯はネクタイ生地です。帯といっても、使い手からすれば、タペストリーであったり、スカートの一部、バッグだったりと何にでも生かせると思うんです。着物、帯と織物を固定的に見ずに、素材、生地として考えれば、いろんな可能性があると思っています。
 コミュニティの仲間は西陣で働く若者が中心です、共通して先行き不安を抱えていますが、みんな「着物文化を盛り上げよう」との思いは熱いものがあります。もっと着物を楽しもうよ! 産地からのメッセージを広げていきたいですね。


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コメント

格好いいですね~。
男性の着物姿はきりっと「素敵です」

私もコミュニティに入れて貰いたいです。
新しい、発見・感動がありそうですね。