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September 3, 2008

ジョン・カーワン

規格外の大型ウイングは、現ジャパンHC

author:京チャン・菜チャン

 ラグビー世界一を決めるワールドカップが始まって今年で21年目。ラグビーファンにはおなじみになっている。私にとっては、第1回のオープニングゲームとなったオールブラックスとイタリアのゲームが今でも忘れられない。

 ゲームスコアは、当然オールブラックスが70対6で勝ったわけで、勝ち負けには興味がなかった。このゲームが今でも私の記憶に残っているのは1人のバックスプレイヤーのプレーである。
 その名は、ジョン・カーワン。そうです、現役のジャパンの監督です。若い人の多くは指導者としてのカーワンは知っていてもウイングとしての彼を知っている人は少ないでしょう。

 イタリア戦でカーワンは、自陣ゴールポスト前でパスを受け、相手選手を数人振り切って70メートル走り、敵陣のインゴールにトライ。ファンからやんやの拍手を受けた。
 これだけのプレーならどこでもみられるものだが、カーワンは、ウイングの選手でありながら、体格と身長はフォワードの第2列か3列並で一目みたらバックスの選手とは到底見えません。

 トライしたシーンも、ステップで相手をかわして前進するのはなく、ボールを右手、左手にかえてハンドオフで追っかける相手を倒していくというプレーで私には、当時バックスプレイヤーでこんなことができるのか――と驚いたものです。
 またカーワンのような選手をかかえるオールブラックスの層の厚さにも改めて関心した。

 オーストラリアの名ウイング・キャンピージと並んで当時世界中のラグビーファンから親しまれたカーワンが、今度は、ジャパンのリーダーとしてジャパンを強豪国と肩を並べるチームに育ててくれることを祈る。

September 2, 2008

聖地・菅平へ行ってきました(3) 満天夜空に再訪誓う

 ノーサイド後、急いで31番グラウンドへ。東福岡対東海大仰星がやっている、まだ前半。一昨年前の花園決勝のカード。さすがに東福岡、例年通り個々の能力が高い。いつでも誰でもゲインできるといった様子。一方仰星も負けてはいない。個々ではやや劣るも組織がしっかりしている。組織でつなぎ組織で守る。この試合はほとんど互角。途中からの観戦のため結果はわからないが、双方全国のトップレベルにあることは間違いない。花園が楽しみだ。

 8月1日からいっせいにルール変更が行われたことによる影響は予想していたほどではなかった。というよりも、まだ期間が短く、どのチームも研究できていないといった方が正しいのかも知れない。外から見るかぎり、ラグビーが違うスポーツのように見えることは無かった。しかし、これから公式戦に向け各チーム、レフリーは忙しくなりそうだ。

 豪華な試合を3試合も観戦できて満足しながら少し高原を降りた温泉で長距離運転の疲れを癒し、名物のそばを食べ、再び高原へ。もうすっかり暗くなっている。貧乏旅のため宿は取らず車中泊。誰もいない畑の真ん中にあるグラウンドの駐車場で寝ることに。
 星がとても綺麗。天の川がはっきり見える。せっかくなのでごろりとしたい。しかし、夕立のせいで芝生の上には寝転べない。仕方なく誰も通るはずのない農道に大の字になり天の川を見つめていた。すると…流れ星だ。いいものを見た。しかも2度も。そういえば学生時代にも見たことがある。懐かしい思いで車に戻り寝ることに。しかし、高原の夜をなめていた。寒くて眠れない。やむを得ず、暖房をつけて寝ることに。

 翌朝、何か声がする。6時だがもうラガーマンたちは動き出していた。ラガーマンたちの早朝ランニングをちらちら見ながらゆっくり散歩をしてコーヒーを飲みに。そしてお土産屋の開く8時までのんびり。開店と同時に店内に入り、恒例の馬刺しの燻製と野沢菜を購入。未練を残しながらも翌日からの仕事のことを考えて早めの下山となった。来年も必ず行こう。


author:スモールフォス

September 1, 2008

聖地・菅平へ行ってきました(2) 伏工の伝統は健在

 昼時となり、ラガーマンの集まるコンビニで昼食を調達し、ラグビーショップめぐりに出た。海外チームのレプリカや菅平限定Tシャツ。財布の中にもう少し入っていれば…と悔しい思いをしながら、しかし、現役を退いて2年以上経つが、やはり楽しい。来年は多めの予算を持ってくることを誓う。

 さて、そろそろ強豪校が動き出すはず。東海大仰星はいったいどこで試合をするのか。確か宿舎は太郎館だからグラウンドは31番のはずと、31番グラウンドの辺りへ。この読みが見事に当たる。グラウンド周辺は強豪校ならでは、多くの保護者が陣取っている。わずかに空いている隙間に入り込み、絶好のポジションを確保。観戦の準備はできた。しかし、キックオフの時間がわからない。なかなか始まらない。やっとアップが始まったと見ていると、どうやらまずC・Dチームから試合をするらしい。やはり強豪校は違うなあと思っていると、赤い大きなバスがやってきた。佐賀工業のお出まし。隣のグラウンドで流経大柏と試合をするようだ。そちらの方が早く始まりそう。隣のグラウンドのわずかな木陰に座り込み花園の準々決勝辺りかなどと思いながら観戦。

 今年の佐賀工業のフォワードはあまり大きく見えない。バックスのチームなのか? スピードが速い。流経大柏も負けてない。なかなか競った試合になっていた。
 ちらちらと隣のグラウンドを気にしながら、午後3時をまわる。東福岡がまだ来ないということは、Aチームの試合はまだ先だろうと読み、車に乗り込み、37番グラウンドへ向かった。
 意外にもあまり人はいない。予想していたよりとても静かだ。しかし、伏工も大分舞鶴も準備万端だった。

 いよいよ試合開始。大分舞鶴のフォワードは大きい。しかも激しい。両プロップが体重を生かした激しい突進を見せぐいぐいと前に出る。さすがの伏工も耐え切れない。前半は大分舞鶴のリードで終える。
 後半に入ると伏工伝統の低く突き刺さるタックルが決まり始める。大分舞鶴自慢の重量フォワードに1人、2人と突き刺さりまくり、確実に倒せるようになった。大分舞鶴のスタミナが切れ始めると、伏工のバックスが前に出始める。キック処理からも一気にゲイン。確実なボールリサイクルでテンポ良く次々にトライを奪っていく。タックルとスタミナで大分舞鶴の激しさを上回った伏工の勝利。秋、冬に楽しみなチームだった。

author:スモールフォス