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October 24, 2008

オージーはラグビー好き!?(4) 「やっぱりラグビー大国」

 さて、オーストラリアでのラグビー人気の順位はというと、1位オージーボール、2位リーグ・ラグビー、3位ユニオン・ラグビーなんだそうです。まあ展開が速いもの順みたいな感じがしますが。なんでも、公立学校ではリーグ、私立学校ではユニオンをやるという傾向があるそうです。

 ケアンズから世界中のセレブが別荘やコンドミニアムを持つゴールド・コーストへ。ブリスベン空港からゴールド・コーストに向かうハイウェイの途中、リーグ・ラグビーワールドカップの看板が目に入りました。近くにサンコープスタジアムというラグビー場があるそうです。ラグビー熱の感じられなかったケアンズとは違った展開を期待しつつ、車が中心街に入るとなにやら渋滞模様。翌週末にインディが開催されるため、公道をレース仕様にするのとスタンド設置などで車線が減らされていたからでした。ゴールド・コーストのインディ開催は恒例というかとても有名で、このレースを見るために、トム・クルーズが買ったコンドミニアムがあれだ、と運転手さんが高層ビルの最上階を指差しました。

 結論から言うと、ゴールド・コーストでもラグビー熱は一切感じませんでした。まあ当然といえば、当然、このまちはサーファーズ・パラダイスといわれる中心地に象徴されるように、世界的なサーファーのまち。泥臭いラグビーはちょっと似つかわしくない感じでした。

 それでも、サンセットクルーズのガイドをしてくれた千葉県出身のアキラさん(高校時代ラグビー部でポジションはFL)は、郊外に行けばラグビーチームがたくさんあって、子どもたちはみんなラグビーやっているよ、と教えてくれました。

 帰りのブリスベン空港。ジェットスター航空のチェックインカウンター前に、NRLのタイタンズの大きな看板。なんとゴールド・コーストはタイタンズのホームでした。そしてジェットスターがメーンスポンサー。リーグやユニオンの違いはあれ、オーストラリアはやっぱりラグビー大国なんだと感じて飛行機に乗り込みました。

author:テツヤ

オージーはラグビー好き!?(3) 「ユニオンはどこ?」

 ラグビーには多様な形態があると書きました。有名なのは、7人制でしょう。セブンスといって、スピードスターたちが走りまくるのが人気。フィジーがお得意としていて、トップリーグのトヨタ所属のフィジアン、ライダー(WTB)はセブンスの世界的選手です。尚、オリンピック種目の候補にもなっています。

 もう1つが、オーストラリア特有の「オーストラリアン・ルールズ・ボール」。通称“オージーボール”。同国で最も人気のある球技といわれます。一度だけテレビで見たことがありますが、ボールが少し小さく、スタジアムが楕円形、選手たちはなぜかノースリーブのユニフォームで、ボールをアッパーカットのように突き上げたり、やたら蹴ったりしてゴールを狙っていました。もはやラグビーとは別物といった感じ。メルボルンなど南部の都市で最も人気があるようです。

 ユニオンはどこに? 目当ては、ガイドブックに載っていたカンタベリーのショップ。ワラビーズのオフィシャルジャージを供給している日本でもおなじみのメーカーです。中心街シティ・プレスの一角にありました。そして、ウィンドウには、ワラビーズ主将のモートロックにフィル・ウォー(写真)。やっと見つけた(涙)。
 
 店内には、レプリカユニフォームなどが並び、ジャパンやアイルランド、スコットランドなどやっとユニオンおなじみのチームに触れることができました。しばし物色しましたが、やはり値段は高く、結局買えませんでした(笑)。帰りにホテル内の本屋をのぞくと、世界最多キャップ保持者の元ワラビーズ主将のジョージ・グレーガンの自伝本がありました(写真)。今期からトップリーグのサントリーでプレーしています。ユニオンの偉大なキャプテンは、やっぱり偉大なんだと、妙に納得し、うれしくなりました。

author:テツヤ

オージーはラグビー好き!?(2) 「タイタンズにブロンコス」

 リーグ・ラグビーの試合を見たことはないのですが、15人制と違うのは、スクラムモールラックがなく、反則や密集でボールが止まってもすぐに再開するため、ボールがよく動くスピーディーな展開が人気みたいです。スピードのある選手が多いためか、ユニオンにもリーグから転向してくる選手もあります(その逆もあるようです)。現ワラビーズでは、タフー(WTB)やライアン・クロス(CTB)などがそうです。

 そんなことを考えながら、ケアンズに到着。気候は日本とは逆で春先のここちよい感じ。オージーたちは、タンクトップ、ショートパンツと夏のいでたちでした。初日の観光を終えて、土産物が安く手に入るということで、地元のスーパーへ。ウールワースというオーストラリアで一番のスーパーチェーンで、日本で言えばジャスコみたいなんでしょうか。

 さすがにコアラ饅頭やカンガルーせんべいはなかったですが、これでもかこれでもかとコアラ、カンガルーのチョコやクッキー。観光地の発想は万国共通と納得しました。広い店内を歩くと、おっとありました! ラグビーグッズ。チームユニフォームを着たかわいいベアーたち(写真)にスポーツタオル。

 しかし、これもよく見ると、「NRL Official」。つまりNRL(ナショナル・ラグビー・リーグ)。これもリーグ・ラグビー。1つ約10ドル(約700円)。土産物としては手ごろとは思いつつ、結局買いませんでした。日本のラグビーファンも知らないでしょう、タイタンズにブロンコス、タイガース(野球か)…。
 
 そうだ、本屋に行けば、ラグビー雑誌なんかがあるはず、と店を出ようとすると、巨大なマガジンラック。スポーツを見ると、あったと思ったら、やっぱりリーグ・ラグビー。なんか付録にリーグ・ラグビーのワールドカップ特集の小冊子つき(写真)。なじみのユニオンに出会えず少しがっかりして、店を出ました。


author:テツヤ

オージーはラグビー好き!?(1) 「GO KANGAROOS!」

 一身上の都合で南半球、オーストラリア旅行してきました。行き先は、オーストラリア大陸の北東部に位置し、南太平洋に面するクイーンズランド州のケアンズ、ゴールドコーストという世界的観光地です。
 
 しかしなんといっても、オーストラリアは、ワールドカップで過去2度の優勝経験を持つ強豪国。今年のトライネイションズでも、初のキウイ(ニュージーランド人という意味)のヘッドコーチ、ロビー・ディーンズのもと、最終戦までオールブラックスと接戦を演じたあのワラビーズの国です。シーズン(日本同様のラグビーシーズンは冬場)は終わったものの、ラグビー熱に触れることができるものとひそかに期待に胸を膨らませていました。

 飛行機は、ジェットスター。カンタス航空と共同運航し、シドニーやゴールドコーストの格安直行便で知られています。機内誌を広げて、飛び込んできたのが屈強なラガーメン!(写真) やはりオージー、と納得しつつ、よく見るとなにか微妙に違う。

 こ、これは、リーグ・ラグビー…。ラグビーは実は多様な形態があるスポーツ。リーグ・ラグビーとは、13人制ラグビーのこと。日本で通常ラグビーを指す、15人制は、ユニオン・ラグビーといわれます。どうやら、リーグ・ラグビーのスター選手らしいが、まったく知らない。ラグビーそのものの人気が低迷している日本で、13人制ラグビーの情報など入ってこようはずもない。しかも、この10月下旬から、オーストラリアでリーグ・ラグビーのワールドカップが開かれるというので、特集記事なのでした。

 見出しは、「GO KANGAROOS!」。そう、15人制の豪州代表が「ワラビーズ」(WALLABIES)であるのにたいして、海外の13人制代表は、「カンガルーズ」(笑)。それでもラグビーはラグビー、そう言い聞かせつつ一路オーストラリアへ飛び立ちました。


author:テツヤ