開催まで3年「W杯組み分け」の疑問
12月1日、ロンドンで2011年ラグビーW杯NZ大会の抽選が行われました。結果、アジア代表としての出場を目指すJAPANは開催国のNZ、強豪フランスと同組という厳しい組に入ったわけですが、結果よりも、そもそもなぜ今この時期に抽選が行われたのか疑問に思います。
次回W杯は2011年、まだ約3年も先のことです。第一、出場国が全て出揃ったわけでもありません。出場を決めているのは前回フランス大会での上位12カ国だけです。出場20カ国のうち12カ国がシードということにも疑問はありますが、残り8カ国はこれから各大陸での予選に臨むところ。まだどこが出場権を得るか、まったくわかりません。せめて出場国が出揃ってから抽選を行うというのが「普通」ではないでしょうか?
IRBの理事会では宗主国8カ国(イングランド、スコットランド、ウェールズ、アイルランド、フランス、NZ、オーストラリア、南アフリカ)だけ2票を持つという異常な実態があります。W杯のシード権が4カ国→8カ国→12カ国と増やされてきたのも、この8カ国の出場権を守るためだと言われています。
ラグビーをグローバルなスポーツにすることを目指しているはずのIRB。しかし大会まで約3年、出場国が決まる前に抽選を行うことになんのためらいもない。シード国以外はどうでもいいというIRBの世界観が表されているのではないでしょうか。