京の地酒

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工程

滓引き(おりびき)工程

 上槽したての新酒は、まだごく小さな醪の粒子などが混じっているために白くにごっています。これをよく冷える場所に置いた高さのある桶に移し、一週間程度放置して底部に混濁物を沈殿させ、上部の上澄み酒を取り出します。桶に残った沈殿物を「滓(おり)」といい、この作業を「滓引き」といいます。
 桶側面には、酒の取り出し口が二箇所あけられており、上方に開けられたものを「上呑」、底の方に開けられたものを「下呑」といいます。上呑から静かに上澄み部分を抜き出し、下呑から滓を抜き出します。 1回目の滓引きを“一引き”、2回目を“二引き”といい、こうした滓引き作業によってほぼ清澄になった清酒を、昭和初期ごろから濾過機を通して更に透明度を高めるようになりました。
 滓は別の桶に溜め、小型の滓槽で再び搾り、酒粕を分離します。