蔵元ぶろぐ
(2)こんにちは、向島酒造です
皆さん、みんぽう倶楽部、蔵元ぶろぐへおこし頂き大変ありがとうございます。私は、豊沢本店さんから蔵元ぶろぐリレーのバトンを受けましたふり袖醸造元向島酒造の橋本と申します。しばしの間お付き合いの程、よろしくお願い申し上げます。
向島酒造は、京都、伏見の宇治川観月橋畔の南に位置し、巨椋池と宇治川を分離するため、豊臣秀吉によって造られた奈良に至る大和街道(太閤堤)に面しています。
この街並から山科を経て東海道を往来する旅人や、六地蔵、宇治などを拠点に、遠く大阪までを上り下りする伏見船(三十石船)に便乗した旅人などを相手に伏見奉行(仙石因幡守久利) から酒造りの免許 を受けて、当時、造り酒屋として賑わったということです。代表銘柄「ふり袖」の歴史は、遡ること江戸時代の明暦年間(約350年前)になります。 「ふり袖」 の命名は、新酒ができて伏見奉行らを迎えた時に、蔵元の娘がふり袖姿でもてなしたということに由来しています。
このように日本酒には大変長い歴史があります。昔から、冠婚葬祭…うれしいときは祝い酒、悲しいときは涙酒と何かことあるごとにお酒は飲まれてきました。すなわち時代が変わってもお酒はなくらないもので我々の生活に欠かせないものなのです。ただ時代とともにお酒の種類がウイスキー、ワイン、焼酎などと増えてきたことや若者の嗜好の変化によりだんだんと日本酒を飲むことが減ってきたのも事実です。
しかし、日本酒は日本人が日本の米で造り、大昔から日本人に愛されてきた、世界に誇れる伝統ある日本の文化なのです。この伝統を守って行くのもまた我々日本人の大きな使命だと思います。
今の時期(7月下旬~8月中旬)各蔵では「のみきり」という作業が行われています。この「のみきり」というのは、冬季に醸造が完了し、タンクに貯蔵したお酒の状態を調べる為に行うもので、タンク一本一本のお酒をタンクの下にある呑み口から出し実際に目で見、口に含み色、香り、味などを吟味して品質を調べることを言います。この時期になるとお酒もだいぶ熟成してきて秋の出荷までもうひと息というところです。
皆さん、しばしの間でしたがお付き合い頂ましてありがとうございました。この蔵元ぶろぐリレーを通して少しでも多くの皆さんに日本酒を飲んで頂けたら大変うれしく思います。日本酒は身体にやさしく大変おいしいお酒ですから。