004010_山宣と私
山宣の性教育の源流をイギリス・ドイツに訪ねた旅行記〔1〕
2007年6月29日 16:28
山宣の性教育の源流を訪ねたイギリスとドイツの旅
山本宣治は第1回の普通選挙で選出された労農党の代議士でしたが、専門は性科学でした。京都大学、同志社大学でも講師として教壇に立ったほか、労働者・農民の啓発教育にもかかわり、産児調節運動のリーダーとしても活躍しました。今回の旅行(6月1日から13日)では、ロンドンとドイツをまわり、山宣に影響を与えた性科学者らの生誕地や活動拠点、山宣が好きだったゲーテの家、山宣が死の直前まで翻訳していたジョージ・ニコライの消息を訪ねました。(小田切明徳)
イギリスのヒースロー空港からホテルまでと、翌日の列車の旅の出発駅のパデイントンまでのガイド役を買ってくださったのはTさん(立命館平和ミュージアムのガイド)とそのパートナーさん(仏教大学の環境問題の担当者)です。「下見大好き」と言われたようにきちんと下見の後、ヒースロー空港からヒースロー・エクスプレスでパディントン駅へ。当日、飛行機がトランジットしたフランクフルトから遅れ、かつ、よくある事のようだが、地下鉄がストップしていた。その上、ロンドンの地下鉄はノーマライゼーションとは無縁で弱者に冷たい。長い階段を大きな荷物を持ってふらふらしながらの移動だ。さすがに英国紳士が助けてくださった。エスカレーターとか、エレベーターはないのかブレアー!との思いが口に出そうだ。
宿はハイドパークと並んだケンジントン公園の南にあった。この夜は寝て翌朝、エリス(注)が晩年過ごしたイギリス西南海岸のカービス入江(写真)への列車の旅だ。
この切符を、私の中学時代の教え子・ロンドン大学の化学専攻で博士号を取得したKさんが安く手に入れてくれた。彼女はパートナーのオーストラリア人(ロンドン大学物理の先生)のジョンと結婚してK産業に勤務している。ドイツの学会出張直前の夜中に3歳の娘さんを抱っこしてわざわざ会いに来て頂いた。感謝感激である。
旅の後半のドイツのガイド役は、Nさん(神戸市出身、デュセルドルフのNGO難民キャンプで働いている)、吹田市出身・フンボルト大学言語学専攻のKさんの2人、親切な2人には多大なお世話をいただいた。
※ 性科学者、ヘイヴロック・エリス