流れ山 Flowing mountain 来田広大 個展
12月9日(水)~12月22日(火)11時~19時(月曜休。金曜20時まで、最終日18時まで)ギャラリーパルク(京都市中京区三条通御幸町弁慶石町48 三条ありもとビル。[ル・グランマーブル カフェ クラッセ]店舗内より2F。阪急京都線「河原町」・京阪本線「三条」より徒歩15分。地下鉄東西線「京都市役所前」より徒歩5分)TEL075・231・0706。
近年、来田はおもに「山」をモチーフに、チョークを用いた絵画制作に取り組みながらその展開を試みています。場所を選ばず地面に絵画性を持たせるための画材として選ばれたチョークによる絵画制作は、子どもの頃に「何かを想いながら」道路に落書きしていた感覚をもとに、その後に様々な支持体とイメージによって試行錯誤されてきました。たとえば2013年の個展『Birds-eye view』(Gallery PARC)では、自身がかつて実際に登ったり見たりしたことのある北アルプスなどの山々を俯瞰したイメージを描いた作品《 Bird’s-eye view 》や、ある場所から見渡したパノラマの山並みを描いた作品《Landscape of 360° 》を発表。また、2015年の『これからの、未来の途中』では、京都と滋賀の県境に位置する比叡山をモチーフに、会場屋外の地面に巨大な「山」を描き出しています。「何かに想いを馳せながらそれぞれの記憶を辿り、足跡を残すように場に介入していくことは、定着した固有のイメージを改めて捉え直し、その像を更新していくことではないだろうか。」と語る来田は、これまでに実際に登った山に思いを馳せながら、その時の印象や記憶を手がかりに記憶の中の山を描きます。しかし、描くに連れてチョーク粉の飛沫や伸び・擦れによる流れるような線と面は、次第に遠く朧げな“山のようなモノ”のイメージともなって表れてきます。そして、鑑賞者にとってこの“山のようなモノ”は、遠い昔に体験した雪山登山の景色であり、テレビで見たことのある遠くの山であり、あるいは雲の流れる空であり、荒れる海の波しぶきであり、単なる子どもの落書きでもあるかもしれません。しかし、鑑賞者は確かに絵の前で「遠く(何か)に想いを馳せる」ことを喚起され、それぞれの記憶や認識は目の前の絵画によって更新されるのではないでしょうか。同展では、過去に取り組んできた建物の屋上や床に直接チョークで描く行為をギャラリー空間内でおこないます。床に広がるチョークは鑑賞者が歩くたびに干渉を受け、日々その像を変化させます。また、そうしてかき消され、掠れ、流れた線を受けて来田は会期中にこの絵画を更新し、描かれる山は常に流れ続けることとなります。(ギャラリー・パルク)
問い合わせTEL/FAX075・231・0706(Gallery PARC)。
https://www.kyoto-minpo.net/event/archives/2015/12/09/post-17819.phphttps://www.kyoto-minpo.net/event/wp-content/uploads/2015/12/20151209-01.jpghttps://www.kyoto-minpo.net/event/wp-content/uploads/2015/12/20151209-01-150x150.jpg画廊・ギャラリー12月9日(水)~12月22日(火)11時~19時(月曜休。金曜20時まで、最終日18時まで)ギャラリーパルク(京都市中京区三条通御幸町弁慶石町48 三条ありもとビル。[ル・グランマーブル カフェ クラッセ]店舗内より2F。阪急京都線「河原町」・京阪本線「三条」より徒歩15分。地下鉄東西線「京都市役所前」より徒歩5分)TEL075・231・0706。 近年、来田はおもに「山」をモチーフに、チョークを用いた絵画制作に取り組みながらその展開を試みています。場所を選ばず地面に絵画性を持たせるための画材として選ばれたチョークによる絵画制作は、子どもの頃に「何かを想いながら」道路に落書きしていた感覚をもとに、その後に様々な支持体とイメージによって試行錯誤されてきました。たとえば2013年の個展『Birds-eye view』(Gallery PARC)では、自身がかつて実際に登ったり見たりしたことのある北アルプスなどの山々を俯瞰したイメージを描いた作品《 Bird’s-eye view 》や、ある場所から見渡したパノラマの山並みを描いた作品《Landscape of 360° 》を発表。また、2015年の『これからの、未来の途中』では、京都と滋賀の県境に位置する比叡山をモチーフに、会場屋外の地面に巨大な「山」を描き出しています。「何かに想いを馳せながらそれぞれの記憶を辿り、足跡を残すように場に介入していくことは、定着した固有のイメージを改めて捉え直し、その像を更新していくことではないだろうか。」と語る来田は、これまでに実際に登った山に思いを馳せながら、その時の印象や記憶を手がかりに記憶の中の山を描きます。しかし、描くに連れてチョーク粉の飛沫や伸び・擦れによる流れるような線と面は、次第に遠く朧げな“山のようなモノ”のイメージともなって表れてきます。そして、鑑賞者にとってこの“山のようなモノ”は、遠い昔に体験した雪山登山の景色であり、テレビで見たことのある遠くの山であり、あるいは雲の流れる空であり、荒れる海の波しぶきであり、単なる子どもの落書きでもあるかもしれません。しかし、鑑賞者は確かに絵の前で「遠く(何か)に想いを馳せる」ことを喚起され、それぞれの記憶や認識は目の前の絵画によって更新されるのではないでしょうか。同展では、過去に取り組んできた建物の屋上や床に直接チョークで描く行為をギャラリー空間内でおこないます。床に広がるチョークは鑑賞者が歩くたびに干渉を受け、日々その像を変化させます。また、そうしてかき消され、掠れ、流れた線を受けて来田は会期中にこの絵画を更新し、描かれる山は常に流れ続けることとなります。(ギャラリー・パルク) 問い合わせTEL/FAX075・231・0706(Gallery PARC)。kyomin-minpo seinen@kyoto-minpo.comAdministrator京都イベントなびスポンサーリンク