しんいちのライブな日々
恐るべき少年ドラマー
またまた、市川修さんのライブの話(結構引っ張る)。
セカンドステージの太鼓は、「さんまのからくりテレビ」の準レギラーとも言える“天才少年プロドラマー”、鬼束“Tiger”大我くん(小学校3年)が叩いた。
前々回に書いたが、本場NYからの大物ゲストを迎えて本番前、スタッフの緊張は容易に見てとれた。ところが、客席を飄々と歩き回っている少年がいた。それが大我くんだった。
ステージに上がれば、低く設置したハイハットの上に少し顔が出るほどの小柄さなのに、1曲目からイカしていた。顔は見えないがスティクだけがブンブン動いている様に見える。一通りアドリブバトルが白熱し終わろうとしたときだった。カウントベーシー楽団がよく「ワンモアタイム!」(もう1回)と叫んで、演(や)るように。スローテンポに変えて3連符をパワフルにぶっ叩いてきた。「こんなんで簡単に終わったらあかんで!」ということだ。会場から「参りました!」の声も飛んできた。
こうなるとメンバーも気合を入れなおして演らざるを得ない。もう主導権はチビッ子ドラマーが握ってしまった。ただただ脱帽するばかりだ。
執筆者:平山
ジャズ│07年05月01日