/entertainment/00200_cinema_review/00203_/
テンペスト
舞台版「ライオンキング」でセンセーションを巻き起こし、映画でもつねに型破りな世界観を構成してきた天才演出家、ジュリー・テイモア。彼女にとって２度目のシェイクスピア作品の映像化となる本作でも、その稀有な才能を遺憾なく発揮している。物語は、肉親の奸計で国を追われたミラノ大公が、娘とともに流れ着いた孤島で、魔術を操りながら復讐を遂げようとする不思議な悲喜劇だが、彼女はミラノ大公プロスペローを大胆にも女性へと変換（大公役はオスカー女優のヘレン・ミラン！）。この新たな解釈によって、物語におけるキャラクターとその関係性（とりわけ娘ミランダとの関係において）、そしてシェイクスピアが最後に残した“赦し”というメッセージに、よりいっそうの深みを湛えることになった。（京都シネマ）
作品情報
- 出演：ヘレン・ミレン、ラッセル・ブランド、リーヴ・カーニー、クリス・クーパー、ベン・ウィショー
- 監督・脚本：ジュリー・テイモア
- 原作：ウィリアム・シェイクスピア
- 音楽：エリオット・ゴールデンサール
- 製作年：2010
- 製作国：アメリカ
- 配給：東北新社
- 時間：110分
- ジャンル：ドラマ
- 原題：The Tempest
- 公開日：11/06/25
- →京都シネマの上映情報
