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しかしそれだけではない。加藤周一幽霊と語る
文学を始めとする芸術全般、文明、社会、政治と、幅広い視点から日本について発言を続けた加藤周一氏。本作は、2008年12月にこの世を去った彼が最後に残したメッセージを、彼自身の歩みとともに構成したドキュメンタリーだ。サブタイトルの“幽霊と語る”については、冒頭に本人より説明がある。「幽霊は意見が変わらない。その意見が変わらない立場から、変わっていく世界を分析し、理解することが重要。そうでないと本当の批判にはならない」と。“幽霊と語る”。それはまさに、スクリーンに映し出された加藤氏と、映画を観ている我々との関係でもある。「加藤周一ならどう考えるか…」。そう思いながら、この映画を何度も観直すことになりそうだ。(京都シネマ・エダ)
作品情報
- 出演:加藤周一
- 監督:鎌倉英也
- 製作年:2009
- 製作国:日本
- 配給:スタジオジブリ
- 時間:95分
- ジャンル:ドキュメンタリー
- 公開日:10/05/01
- →京都シネマの上映情報