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菖蒲
『カティンの森』のアンジェイ・ワイダ監督最新作は、ヤロスワフ・イヴァシュキェヴィチの短編を原作に、美しい青年との出会いに心をさわがせる妻と、彼女が余命いくばくもないことを知りながら、伝えることができない夫の物語を撮影していた。ところが、主演女優クリスティナ・ヤンダの夫であり、ワイダ監督の盟友でもあった撮影監督エドヴァルト・クウォシンスキの病死により、作品は大きく改変される。物語とは別に2つの世界、夫が亡くなる最後の日までを語るヤンダ自身によるモノローグと、ワイダ監督の演出風景が加えられた。原作がもつ深遠なテーマを映画芸術として見事に昇華させ、2011年ベルリン国際映画祭では、“映画芸術の新しい展望を切り開いた作品”に授与されるアルフレード・バウアー賞に輝いている。(京都シネマ)
作品情報
- 出演:クリスティナ・ヤンダ、パヴェウ・シャイダ、ヤン・エングレルト
- 監督:アンジェイ・ワイダ
- 原作:ヤロスワフ・イヴァシュキェヴィチ
- 音楽:パヴェウ・ミキェティン
- 製作年:2009
- 製作国:ポーランド
- 配給:紀伊國屋書店、メダリオンメディア
- 時間:87分
- ジャンル:ドラマ
- 原題:TATARAK
- 英題:SWEET RUSH
- 公開日:13/01/12
- →京都シネマの上映情報